(用語解説)グリーンシューオプション、シンジケートカバー取引

IPO・バリュエーション

ここでは、グリーンシューオプション、そしてシンジケートカバー取引について用語解説します。
募集/売出し、オーバーアロットメントと関連する用語なので、併せて覚えておきましょう。

オーバーアロットメントが行われると、主幹事証券が大株主から株式を借りた形になるため、当然に返還する必要があります。
この際に行われるアクションがグリーンシューオプションやシンジケートカバー取引です。

大枠としては、引受価額より、募集/売出しの価格が上がった場合は、グリーンシューオプション、下がった場合は一定のルールのもとシンジケートカバー取引が行われる、という形になります。

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グリーンシューオプションとは

グリーンシューオプションとは、株式を発行している会社(発行会社)や株式を貸した大株主から、引受価額と同一条件で追加的に株式を取得する権利の事です。
(発行会社からは第三者割当増資、大株主からは株式の追加購入。)
借り入れた株式の返還を目的に行使される、主幹事証券の権利となります。

オーバーアロットメントが行われる際に、併せて契約が締結されます(オーバーアロットメントオプション、とも呼ばれます)。

IPO時は、株式が大きく値上がりする事が珍しく無く、この場合に、オーバーアロットメントによる売出しを行うと、主幹事証券は大きな損失を被る事になります。
この損失を避けるため、主幹事証券は、株価が大きく値上がりしていた場合、グリーンシューオプションを行使する事により、公募価格+α(手数料)で、借りていた株式を返還もしくは弁済する形になります。
(対象は、オーバーアロットメントにより追加的に販売した株式数から、安定操作取引などで取得した株式数を差し引いた株式数、となります。)

オーバーアロットメントが冷やし玉としての趣旨がありますが、グリーンシューオプションは、その趣旨を支えるものとなります。

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シンジケートカバー取引とは

一方、株価が値下がりした場合に行われるのが、シンジケートカバー取引です。
この場合、グリーンシューオプションは行使されません。

シンジケートカバー取引では、発行会社や株式を貸した大株主からではなく、市場から株式を買い付けて、返還する分の株式を調達します。

証券会社は、上場日当日からMax30日以内の期間、シンジケートカバー取引が行えます。
差額分は証券会社の利益とすることができますし、シンジケートカバー取引の期間中、株価がグリーンシューオプションの行使価格より上がった場合、対応する分(シンジケートカバー取引により必要分集められなかった差額)、グリーンシューオプションを行使することもできます。

証券会社のメリットだけでなく、IPOを行う会社側にとっても一定のメリットがあります。
それは、株価の安定化(需給の安定化)の機能です。
(まぁ、セカンダリー投資の参考程度位ではあるのですが。)

オーバーアロットメント(とグリーンシューオプション)により買い需要に対応し、シンジケートカバー取引により市場に流通する株式数が減る事を通じて売り需要に対応する形と言えます。
とはいえ、これさえも歯止めがかからない程、買いが殺到したり、逆に連日ストップ安がかかる場合もあります。


本用語解説は、IPO実務上の観点での記載であり、投資観点での記載は行っておりません。
同様に、情報の提供を目的としたものであり、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。

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