(IPO関連用語解説)IPOディスカウントとは

IPO・バリュエーション

IPO時の想定発行価格にはIPOディスカウントというものが適用されます。
そのため、バリュエーション資本政策上においてIPOディスカウントを考慮に入れておく事が前提となります。
ここではIPOディスカウントについて用語解説していきます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

IPOディスカウントとは

IPOディスカウントとは、IPO時ファイナンスの公開価格(想定発行価格)決定プロセスにおいて、想定される理論時価総額に対して、一定のディスカウント率を適用し、公開価格を決定することです。
もしくはそのディスカウント部分や率の事をいいます。

現状のブックビルディングのプロセスの一つとして、主幹事証券会社が新規上場申請会社の企業価値を算出した上で、一株当たりの理論価格を算出します。
この理論価格は想定発行価格の基礎となる理論数値です。

(一般的には、企業の収益性や規模、成長性、資産内容などから算出されます。相対評価である類似会社比較法や絶対評価である収益還元法など、様々な理論的な算出方法が駆使されます。)

この理論価格を元に、主幹事証券会社と新規上場申請会社との協議により、ディスカウントした価格が想定発行価格として決定されます。

IPOディスカウントは、東証1部では10%程度、JASDAQやマザーズでは20%~30%(30%が多い)です。

スポンサーリンク

IPOディスカウントの意義

IPOディスカウントの意義は、大きく2つあり、1つが需要の喚起と、もう1つがアベイラビリティの低さへの対応です。

これまで市場評価が無かった株式であり、また既存の上場会社に比べ投資家が入手できる情報は限定的です。

そのため、一気に大量に放出される株式の消化を行うためにも、投資家の投資意欲を高める必要があります。
IPOディスカウントにより、単純に価格面の話が出ると共に、情報の非対称性に対するケアが行われるわけです。

アベイラビリティ:エンジニアリングの領域だと、コンピューターやネットワークシステムの壊れにくさ、どれだけ正常に動いていられるか、という可用性の意味になります。
ここで言及しているアベイラビリティとは、情報の入手のしやすさ、です。
会社と投資家では情報の非対称性が存在します。IPO時には成長可能性に関する説明資料や目論見書等々の書類により、会社に関する情報をオープンにしていくわけですが、それでもこれまでの蓄積等含め、既存の上場会社より、入手できる情報が限定的になります。
そのため、新規上場申請会社の株を買う、という行為は必然的にリスクが大きくなるわけです。
このリスク分、価値を上乗せする必要というものがあります。

スポンサーリンク

参考資料(外部リンク)

「会員におけるブックビルディングのあり方等に関するワーキング・グループ」報告書について | 日本証券業協会

本用語解説は、IPO実務上の観点での記載であり、投資観点での記載は行っておりません。
同様に、情報の提供を目的としたものであり、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。

コメント

タイトルとURLをコピーしました