(IPO関連用語解説)棚卸,棚卸監査について

IPO・バリュエーション

ここでは棚卸について解説します。
特に小売業において重要性が増すのが棚卸です。
存外に軽視されがちなのですが、IPO進行上の会計論点としては重い内容です。
適切に認識し、対応していく事が必要でしょう。

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棚卸とは

ここで言う棚卸とは、製品・商品・その他のたな卸資産に計上する各種在庫(材料等々)について、実地棚卸を行う事です。
帳簿上の在庫高や金額の確認だけでなく、在庫が保管されている倉庫等々にリアルに赴いて、帳簿と突合しながら何がいくつある、という事を確認するのですね。

また、単純にカウントするのではなく、使えない在庫、長期滞留している在庫、帳簿上は存在するのに現場に存在しない在庫等々の確認も行い、後々の会計上の論点とも関連した検討を行います。

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IPOと棚卸

IPO進行上は、会社が行う棚卸もそうなのですが、会計監査人(会計士or監査法人)による棚卸監査の重要性が増します。

新規上場申請会社が開示する企業内容情報は正確である事は当然であり、また疑いの余地が無い事が保証されていないといけません。
そこで行われるプロセスが監査法人による監査であり、2年間分の監査証明を得る必要があります。

諸々の財務諸表については、訴求監査対応が一定可能なのですが、それでは棚卸はどうでしょう?
その時その瞬間で無いと、リアルな実物を確認することができません。
そのため、原則、3年前の決算期末のたな卸資産に関する実地棚卸が必要となります。
(たな卸資産についても遡及監査が不可能では無いのですが、確かにその在庫があったよ、という事を証明するためのハードルは高いです。)

なお、たな卸資産の取扱いに関しては外部業者に完全委託し、在庫証明で監査を終える、という方法も存在するには存在します(隔年棚卸位には負担が軽減できます)。

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会計上の論点

たな卸資産の評価について、非上場企業については一定好きな基準を使えば良いのですが、上場企業では採用する基準が限定されます。
最終仕入原価法は認められず、継続的な受払記録に基づく評価が必要となります。
先入先出法、総平均法、移動平均法等ですね。
併せて、これらに対応可能なシステム導入も必要です。

また、収益性の定価や簿価切下げのための単位を決定し評価を行う仕組みも必要です。

詳細については「棚卸資産の評価に関する会計基準」も参考にすると良いでしょう。
IPO推進メンバーで、会計領域に携わる担当者はカバー必須です。

企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」|企業会計基準委員会:財務会計基準機構

本用語解説は、IPO実務上の観点での記載であり、投資観点での記載は行っておりません。
同様に、情報の提供を目的としたものであり、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。

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