(IPO関連用語解説)独立役員とは

IPO・バリュエーション

ここでは独立役員について用語解説していきます。
日本ではバブル崩壊以降、多額の不良債権の発生や、その後も大規模な不祥事の発覚などが各所で起きています。
そのため、コーポレートガバナンスの強化が言われるようになり、株主と利益相反しない独立役員の役割の重要性が増しています。

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独立役員とは

独立役員とは、一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役社外監査役の事を指します。

証券取引所は、有価証券上場規程企業行動規範で、上場会社は独立役員を1名以上確保しなければならない、としています(東京証券取引所)。

有価証券上場規程(東京証券取引所)

(独立役員の確保)
第436条の2
 上場内国株券の発行者は、一般株主保護のため、独立役員(一般株主と利益相反が生じるおそれのない社外取締役(会社法第2条第15号に規定する社外取締役であって、会社法施行規則(平成18年法務省令第12号)第2条第3項第5号に規定する社外役員に該当する者をいう。)又は社外監査役(会社法第2条第16号に規定する社外監査役であって、会社法施行規則第2条第3項第5号に規定する社外役員に該当する者をいう。)をいう。以下同じ。)を1名以上確保しなければならない。
2 独立役員の確保に関し、必要な事項については、施行規則で定める。
3 第1項の規定にかかわらず、JASDAQの上場内国会社のうち、内訳区分がグロースである会社(以下「グロース上場内国会社」という。)は、上場後最初に終了する事業年度に係る定時株主総会の日までに独立役員を1名以上確保するものとする。

独立性の基準は下記です。

上場管理等に関するガイドライン(東京証券取引所)より

 a 当該会社を主要な取引先とする者若しくはその業務執行者又は当該会社の主要な取引先若しくはその業務執行者
 b 当該会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家又は法律専門家(当該財産を得ている者が法人、組合等の団体である場合は、当該団体に所属する者をいう。)
 c 最近においてa又は前bに該当していた者
 cの2 その就任の前10年以内のいずれかの時において次の(a)又は(b)に該当していた者
 (a) 当該会社の親会社の業務執行者(業務執行者でない取締役を含み、社外監査役を独立役員として指定する場合にあっては、監査役を含む。)
 (b) 当該会社の兄弟会社の業務執行者
 d 次の(a)から(f)までのいずれかに掲げる者(重要でない者を除く。)の近親者
 (a) aから前cの2までに掲げる者
 (b) 当該会社の会計参与(社外監査役を独立役員として指定する場合に限る。当該会計参与が法人である場合は、その職務を行うべき社員を含む。以下同じ。)
 (c) 当該会社の子会社の業務執行者(社外監査役を独立役員として指定する場合にあっては、業務執行者でない取締役又は会計参与を含む。)
 (d) 当該会社の親会社の業務執行者(業務執行者でない取締役を含み、社外監査役を独立役員として指定する場合にあっては、監査役を含む。)
 (e) 当該会社の兄弟会社の業務執行者
 (f) 最近において(b)、(c)又は当該会社の業務執行者(社外監査役を独立役員として指定する場合にあっては、業務執行者でない取締役を含む。)に該当していた者

また、独立性とは別に独立役員の属性情報についても、重要な独立性判断の材料とされます。
(こちらは、抵触している=独立性無し、とはならない。判断材料と考えられている。)

独立役員の属性情報

 a.上場会社又はその子会社の業務執行者
 b.上場会社又はその子会社の非業務執行取締役又は会計参与(社外監査役の場合)
 c.上場会社の親会社の業務執行者又は非業務執行取締役
 d.上場会社の親会社の監査役(社外監査役の場合)
 e.上場会社の兄弟会社の業務執行者
 f.上場会社を主要な取引先とする者又はその業務執行者
 g.上場会社の主要な取引先又はその業務執行者
 h. 上場会社から役員報酬以外に多額の金銭その他の財産を得ているコンサルタント、会計専門家、法律専門家
 i. 上場会社の主要株主(当該主要株主が法人である場合には、当該法人の業務執行者)
 j. 上場会社の取引先(f、g及びhのいずれにも該当しないもの)の業務執行者(本人のみ)
 k. 社外役員の相互就任の関係にある先の業務執行者(本人のみ)
 l. 上場会社が寄付を行っている先の業務執行者(本人のみ)

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IPO準備と独立役員

IPO準備企業は、上場申請時に、提出予定の独立役員届出書を申請書類として提出します(ドラフトの位置づけ)。

また、Ⅱの部(もしくは各種説明資料、JQレポート)内に、独立役員の構成に関する方針、期待される役割を果たすための環境整備の状況、独立性基準への該当状況、招集通知等における記載方針、について詳細に記載する必要があります。

加えて、上場審査の中で独立役員の構成や方針、確保についての取り組み等々を確認されます。

上場承認後は、新規上場日までにTDnetを用いて独立役員届出書を提出する必要があります。
TDnetに提出した独立役員届出書は一般に公開されます(公衆の縦覧に供される、と表現します)。
(提出後も、変更がある場合には、変更が生じる日の2週間前までに変更内容を示した独立役員届出書を提出する必要があります。)

独立役員届出書とは、独立役員の確保状況について記載した書類で、下記のようなイメージです。

日本取引所グループHP「独立役員の確保」より

本用語解説は、IPO実務上の観点での記載であり、投資観点での記載は行っておりません。
同様に、情報の提供を目的としたものであり、金融商品の勧誘を目的としたものではありません。

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