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生産性・業務効率化

サブディスプレイ使用者必見~外付けGPUのすすめ~

リモートワークが増え、自宅でもサブディスプレイを使用される方も多いのでは無いでしょうか?
それなりのスペックのPCでも、外部ディスプレイを使用して、大量のタブやExcelを開くて、まあまあ処理が重くなります。
そんな時におすすめなのが「外付けGPU」です。

外付けGPU(eGPU)とは

そもそもGPUとは

まず、そもそもとしてGPUって何?という方も多いでしょうから、ここから解説します。

GPUとは「Graphics Processing Unit」の略で、パソコンにおける、主に画像処理を行う、パソコンにおける「脳」のようなものです。

市販のパソコン(特にノートPC)は、このGPUが搭載されていない場合が多く(正確にはチップセットに内蔵されている)、画像処理は苦手なのが一般的です。

そのため、サブディスプレイ(外部ディスプレイ)を使用して、大量のExcelや、Webブラウザのタブを開いて仕事をしていると、結構処理が重くなります。

そこでおすすめなのが外付けGPU(eGPU)です。

外付けGPU(eGPU)

外付けGPUとは、文字通り、外付けのGPUです。

外付けのHDDやSSDを接続してデータを保存する方は結構いらっしゃると思いますが、あんな感じでパソコンに接続して使うイメージになります。
(多少、大きいですが。)

この辺の動画を見ると、よりイメージが湧くかな、と思います(外部動画)。

注意

パソコン側が「Thunderbolt 3」に対応していることが前提になります。

最近のPCは対応しているものが多いですが、まだ未対応製品も多いので、よく確認してください。

「仕様」を見るか、メーカーに問い合わせると良いでしょう。

どれくらい処理が軽くなるのか?

論より証拠かな、と思いますので、実際の数字を提示します。

ブラウザを2つ使用し30個位タブを開いた状態で、適当なYoutube動画を流した時のタスクマネージャーの処理状況です。
ノートPCのスペックはCOREi7(第8世代)、メモリ16GBのまぁまぁなスペックのものです。

まず、ノートPC単独です。

次にサブディスプレイ(4K)を接続した状態です。

最後に外付けGPUを接続した場合の状態です。

これをまとめると次のようになります。

ノートPC単独サブディスプレイ接続(4K)eGPU使用+
サブディスプレイ
CPU13%31%20%
メモリ9.3GB9.9GB10.8GB
GPU0(内臓GPU)10%34%15%
GPU1(外付けGPU)35%
外付けGPU接続との比較一覧

明らかにCPU利用率、内臓チップセットのGPU利用率が低下しています。
外付けGPUの効果は、数値上は明確ですね。

これはタスクマネージャーのCPUやGPUの使用率のデータだけでイメージがつきづらいかもしれません。

その上での定性情報なのですが、実際のPC使用において、ExcelやGoogleスプレッドシートの計算をしながら、他の事も並行して作業している、という状況だと、ノートPC単独だと動作がカクカクになりがちです。
これが外付けGPU使用だと、カクカクする場面が明らかに減ります。

体感上も明確にスペックアップしている感覚があるのです。

もう一つ、パソコンの発熱も抑えられるので、低温やけど対策にも、多少はなります。

具体的な製品は?

別に企業の回し者でも無いですし、アフィも別にやっていないので素朴な商品紹介です。

私が使用しているのは、Razer社のCORE Xです。
これに、適当なGPUを自分で刺して使用しています。

とりあえずAmazonの直リンク貼っておきます。

Mac使用でしたら、こちらのサイトから推奨品を購入できます。

Apple社「Macの周辺機器」より

会社支給のPCだとスペックに制限もあるでしょうし、個人使用だとこだわりがある人でも無ければ格安品を買うでしょう。
そんな中、重い状態で作業をするのは辛いものです。

さらに、ノートPCだと、改造も難しいです。

ですので、「動作が重いなぁ?」と感じたら外付けGPUを検討するのは有りだと考えています。
まぁまぁなお値段はしますが、結構クリティカルにスペックアップを図れるので、個人的にはおすすめです。

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人事・総務

本当に役立つ法人(ビジネス)向けパソコンの選び方(アフィ無し)

法人(ビジネス)向けパソコンの選び方を解説しているサイトは数多くあります。
しかし覗いて見ると、実務に即していない、経験値の浅いテキストを多く見受けます。
ここでは、管理系ポジションで長くやってきた筆者が、本当に役立つ法人(ビジネス)向けパソコンの選び方を解説します。

アフィリエイトのリンクなどは、一切ありません。
現場でPC選定をリアルに行ってきた、血の通った経験と考えています。

価格コムやAppleのサイトで選べるようにしたい

ようは、各担当者が価格コムAppleのサイトで選べるようにしたいのです。

パソコンとかガジェット類に興味があれば別ですが、大して興味が無いのに、CPUの種類がどうだ、メモリのスペックがどうだ、という話をされても辛いですよね?

というわけで、法人(ビジネス)向けパソコンを選び基準としては下表を参考にしてください。
これをベースに価格コムで検索したり、Appleのサイトで選べば良いです。

この後、職種別の解説と、その他選定上のポイントについて解説していきます。

職種別解説

ここからは職種別に、上記選択基準表について解説していきます。
加えて、どの辺のPCが選択肢になるのか、も示していきます。

クリエイティブ系

主要な所としてはAdobe製品を使用し、画像データや動画データといったクリエイティブ系の制作を行う職種です。

非常に高いPCの処理性能を要するので、最もハイスペックなPCを用意する必要があります。
通常の選定基準に加え、グラフィック性能が高い方が良い点も留意した方が良いです。
制作素材を大量にPC内に保存しておく必要性があるいので、ストレージも大容量を要します。
また、この職種はMacユーザーが多いので、選択肢が限られることも指摘できます。

選定例としては、16インチMacBookPro(ストレージ1TB版)です。

なお、仮に会社としてWindowsを使っていくんだ、となった場合、ゲーミングノートも選択肢に入ります。
(ゲーミングPCは高スペックなので、クリエイティブ用途に向いています。)

プログラマー

いわゆるプログラマーと呼ばれるエンジニア職種です。

言うほど高スペックPCは必要で無いです。
ただ、データベースを扱うとなると、大容量のメモリは必要です(16GB以上)。

OSは、何を開発するの?と、その会社での開発ベースが何なのか?次第で、WindowsなのかMacなのかが変わります。
ですので、システム開発系の責任者と相談するのが良いでしょう。

選定例としては、13インチMacBookPro(メモリ16GB)です。

後は開発する内容に応じて、スペックをあげれば問題無いでしょう。

事務系

経理や人事のような管理系の職種です。

ここが誤解されがちなのですが、経理や人事といった仕事は大量のデータを取扱うため、結構なPCスペックが必要です。
特にメモリです(16GB)。

後、法人用の基幹系ソフトウェアはWindowsしか対応していないものが多数存在します。
特に銀行系システムです。
最近はSaas系の便利なWEBサービスが増えていますが、まだまだ事務系はWindows一択という状況です。

この辺のものを好みやサポートのを考えて選択すれば良いと思います。

他職種

マーケティングやその他の事務などの職種です。

そこまでPCスペックを要しませんが、スプレッドシートを大量に使う、大量のタブをブラウザで開いて仕事をする、というような場合は、メモリ容量は16GB以上あった方が良いです。
OSは、会社全体で導入しているPCにあわせるのが良いでしょう。

後、PCスペックは要しない、といっても、安すぎるのは絶対にダメです。
銭損になります。

この辺のものを好みやサポートのを考えて選択すれば良いと思います。

Macを選ぶなら、MacBookAirの最小構成は最適でしょうね。

移動が多い職種

経営者や営業のような、移動が多い職種です。

こちらも、そこまでPCスペックを要しません。
軽さ重視で、重くても1.5Kg位までが良いでしょう。

この辺のものを好みやサポートのを考えて選択すれば良いと思います。

他職種同様、Macを選ぶなら、MacBookAirの最小構成は最適です。

選定時のポイント

ここからは、上記では触れられない選定ポイントです。

安物買いの銭損に注意

経営者は、とかく節約をしたがりますが、パソコンに関して節約しすぎるのは危険です。
スペックが作業効率にダイレクトにヒットするからです。

CPU名を出すと、うわぁ、と思われるかもしれませんが、Celeron(セレロン)やAtom(アトム)と言ったCPUが搭載されている場合は、絶対に選定してはいけません。
メモリ4GBとか論外です。
ストレージでHDDを選択するとかも、あり得ません。
安くてもです。

使用者のストレスを溜めるだけです。

固定資産の計上基準に注意

会計上の話です。
固定資産は10万円、20万円、30万円の数字を区切りに、計上の基準が変わります。

詳細は、経理の方や、税理士に聞いてください。

とりあえず、20万円以下のを選定の基本にするのが良いです。
クリエイティブ系は高額になってしまいますが、仕方ないです。

OSはWindowsかMacか?

ぶっちゃけどっちでも良いです。
好みの世界ですので。

ただし、なのですが、上述の通り、管理系の基幹システムはWindowsにしか対応していないものが多いです。
銀行系システムは、ほぼほぼWindows一択です。
全PCをMacで統一、と言う場合には仮想環境を用意しないといけないので、要注意です。

また、法人系のセキュリティソフトの多くは、Macに対応していないか、対応していても機能に制限があるものが多いです。
大企業のセキュリティ構築や資産管理には弱い部分が発生する場合がありますので、こちらも要注意です。

その意味で、法人用途としてはWindowsなんだよなぁ、というのが私個人の感想です。

なお、なのですが、会社としてOSをリプレイスするのは、かなり大変です。
MacとWindowsでは、操作感や対応しているソフトが異なるためです。
小規模な内に、会社としてどうしていくのか、の方針を早々に決めた方が良いでしょう。

ノートかデスクトップか?

これも会社の方針次第なのですが、正直、今の時代、ノート一択でしょう。
共用PCなど、固定設置の場合、ケンジントンロックというセキュリティケーブルで十分対応できます。

備品類はどうする?

マウスやテンキーは要望される場合が多いので、希望ベースで配布できるようにしておくと良いでしょう。

外付けディスプレイがあると、業務効率が爆上がりするので、絶対に1つ買うか、リモートならば購入補助をつけた方が良いです。

なお、Mac系のアクセサリは、高額な物が多いので、そこは会社内で方針をよく検討してください。

後、プライバシー(覗き見防止)フィルターは配布した方が良いです。
外で作業して、「ショルダーハック(覗き見)」被害にあう可能性が低くないからです。


以上、本当に役立つ法人(ビジネス)向けパソコンの選び方を解説していきました。

色々書きましたけれども、一言でまとめると「きちんと金出そう」ですね。
従業員が効率よく仕事をするには、それなりのスペックが必要です。
超ハイグレードの高級PCである必要は無いですが、ここでケチると、結局、人件費(業務時間)という形で負担する形になります。

費用対効果が高い領域だ、ということは大前提として認識しておくと良いでしょう。

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