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運動はエネルギー感、クリエイティビティ、生産性を向上させるという話

運動を行うことによる健康へのポジティブな影響は広く知られています。
また、運動は認知症の改善等、それ以外の様々な事柄にポジティブな影響を与えます。
今回は、運動がエネルギー感(活力)、クリエイティビティ(創造性)、生産性を向上させるという研究を紹介します。

運動がエネルギー感を向上させるという研究

まずは運動がエネルギー感を向上させるという研究です。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18277063/

従前から何かしらの疾患を抱えていたり、原因は不明なれど疲労症候群として診断の基準にあてはまっている人たちを対象とした運動実験により、疲労感が改善することは知られていました。

この論文では、診断基準には達していないけれども原因不明な疲労感を訴える人たちを対象とした運動実験です。

実験では座り仕事の多い若年層36名の被験者を対象に、6週間の運動実験を実施し、エネルギー感(活力)と疲労感の気分について自己申告によるスコアが取得されました。
実験では中強度の運動群、低強度の運動群、運動を行わない対象群に分けられました。
6週間の間、週3回、合計18回運動を行うためのトレーニングルームを訪れてもらい、有酸素トレーニングを実施されました。

結果、運動トレーニングの結果は、エネルギー感が中強度でも低強度でも向上していたことがわかりました。
また、エネルギー感と疲労感は、それぞれ独立して変化することもわかりました。

運動がクリエイティビティを向上させるという研究

次はクリエイティビティ(創造性)に運動が与える影響の研究です。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1332529/

こちらの実験では63名の被験者を対象に、運動(エアロビクス)を実施する群と、ビデオ鑑賞(ニュートラル群)を行う群に分けて、クリエイティビティを測るテストが実施されました。
(クリエイティビティを測るテストでは、トーランステスト、というものが実施された。)

結果、運動後にはポジティブな気分が大きく有意に増加し、一方対照群ではポジティブな気分が有意に減少したことが示されました。
クリエイティビティについては、いずれの条件でも向上したとのことで、運動により気分とクリエイティビティがそれぞれお独立して改善されることがわかりました。

いずれにせよ、運動によりクリエイティビティ(創造性)が向上するのです。

運動が生産性を向上させるという研究

最後は生産性の向上の研究です。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21785369/

177人の被験者を対象に、週の労働時間を2.5時間短縮し運動を行う群、同様の短縮条件で運動を行わない群、何も介入しない対照群の3つのグループに分けて、実験が行われました。
生産性については自己申告により測定されました。

その結果、週の労働時間を2.5時間短縮し運動を行った群について、自己評価生産性が向上、つまりは仕事量の増加、仕事のしやすさの向上が行われ、また病気欠勤の減少が確認されました。

つまり、労働時間を短くし運動を行う時間を確保することにより、より高いレベルの生産性を得られる、ということです。


結論として、運動はエネルギー感、クリエイティビティ、生産性を向上させるのです。

仕事をよりエネルギッシュに効率的にこなしたい、仕事関係なく日々を楽しみたい、という人にとって、運動を行わない理由は無いでしょう。

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【若い内からの認知症予防】血圧と認知症リスクの関係

運動と認知症リスクの関係は比較的よく知られています。
一方で、血圧と認知症リスクの関係は、あまり知られていないのではないでしょうか。
ここでは、血圧と認知症リスクの関係について科学的知見を見ていきます。

高血圧と認知症リスクの関係

まずはこちらの研究です。

https://jnnp.bmj.com/content/91/9/953

こちらの研究では、脳小血管病(cerebral small vessel disease:SVD)という「脳微細血管劣化に伴う効率的な脳内微小循環・代謝・ネットワーク維持の困難な状態,及びそれらによる認知・身体機能低下状態」と精神疾患・無気力症候群との関係について調べています。

研究では、合計約450人が被験者となった別の研究を分析した形となりますが、その結果としてSVDが無気力症候群に、そして認知症リスクと関連がある、ということが示されました(うつ病等の精神疾患とは関連がないとのこと)。

研究者は、高血圧や糖尿病によりSVDが引き起こされ、それにより神経ネットワークの損傷が起き、そして認知機能の低下が誘発され、その初期症状として無気力症候群が見られるのではないか、としています。

つまり、高血圧と認知症リスクの関連性が示唆されている、ということです。

低血圧と認知症リスクの関係

一方、こちらで紹介されている研究では低血圧と認知症リスクの関係が触れられています。

https://theconversation.com/low-blood-pressure-could-be-a-culprit-in-dementia-studies-suggest-122032

記事内では、約2万7千人を対象とした最大約27年間に渡る追跡調査について言及されており、低血圧が認知症の発症を高める可能性が示唆されています。

低血圧が脳に送られる血流の減少につながり、それにより認知機能の低下が誘発されるのだろう、としています。

この話は、高齢者に限らず若年層にもあてはまり、低血圧と認知機能の低下には関連性があることが示されています。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14673692/

研究者達は予防策として、適切な運動(特に足、ふくらはぎ)により筋肉を鍛えると、血流量を増加させるポンプ機能が強化され、正常な血圧を保てる、としています。


以上のことから、高血圧でも低血圧でも脳の認知機能の観点でネガティブであり、正常な血圧を維持することの重要性がわかります。

そのために、過剰な塩分の摂取、栄養不足、喫煙、過度の飲酒、運動不足、ストレスは避けるよう、日常の中で気を使っていく必要があります。

忙しくストレス過多な現代人にとってみれば、このシンプルなことでさえ行うのは難しい場合も多いでしょうが、やらないで抱えるのは認知症リスクの増大であり、またそれのみならず代償として健康を支払うこととなります。

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【若い内からの認知症予防】睡眠と認知症リスクの関係

運動と認知症リスクの関係は比較的よく知られています。
一方で、睡眠と認知症リスクの関係は、あまり知られていないのではないでしょうか。
ここでは、睡眠と認知症リスクの関係について科学的知見を見ていきます。

慢性的に短い睡眠が続くと認知症リスクが高まる

短い睡眠と認知症のリスクについて長期的に調査された研究を紹介します。

https://www.nature.com/articles/s41467-021-22354-2

こちらの研究では7,959名の被験者を対象に約25年間に渡る追跡調査が行われました。

研究では、被験者の自己申告や、腕に装着するタイプの計測機器(加速度計)によるデータも活用され、分析が行われました。

その結果、睡眠時間が6時間より少ない人は、睡眠時間が7時間前後の人よりも認知症リスクが高いことが示されました。
このリスクは50歳~60歳の時に、慢性的に短い睡眠をとっている場合に出てくるようです(約30%、認知症リスクが高まるとのこと)。

慢性的に短い睡眠は、人の認知能力を著しく低下させることがわかっています。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2785092/

また、睡眠不足はリスク判断を歪める、という示唆もあります。
ですので、長期的な認知症リスクだけでなく、目の前の生活の充実度の観点からも、可能な限り睡眠をとった方が良いと言えます。

質の高い睡眠は認知症の原因物質を除去する

上述の研究は、相関関係を示したのみで因果関係について示したものではありません。

実際、この研究では質の高い睡眠(ノンレム睡眠)がアルツハイマー型認知症の原因物質を減少させることを示しています。

https://www.science.org/doi/abs/10.1126/science.aax5440

もしかしたら単純な睡眠時間の問題ではなく、質の高い睡眠の時間が問題である可能性があります。

睡眠の質は先延ばし行動とも関係している、という知見もあります。

睡眠の質を高めるテクニックは各所で紹介されていますので、参考にしてみると良いでしょう。

睡眠の質を高めるためにも、適度な運動を心がけることも重要でしょう。

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仕事と健康,運動

【若い内からの認知症予防】運動と認知症リスクの関係

一般的に運動は脳の老化防止、認知症リスクの低減につながるといわれています。
一方で、負荷の高い肉体労働は却って認知症リスクを高めてしまう可能性があることについては、あまり知られていません。
今回は、運動と認知症リスクの関係について見ていきます。

適度な運動は認知症リスクを低減させる

運動は認知症予防につながる可能性が

アルツハイマーは認知症の代名詞とも受け止められる脳の疾患です。

これまで、アルツハイマー型認知症は不可逆的な進行性のものと考えられていましたが、一部では運動が治療的効果をもたらす、という説もありました。

https://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad091531

こちらの研究では、マウスベースの実験ですが、運動をさせたアルツハイマーマウスにおいて記憶の改善が見られたことが示されています。
また、神経細胞の成長の機能があるタンパク質の増加も見られました。

https://www.science.org/doi/10.1126/science.aan8821

この知見はそのまま人間に適用できるものではありませんが、人を対象にした研究も当然にあります。

1週間に12Km以上の散歩を

こちらで紹介されている研究では、どの程度の運動が認知症予防の効能を示すのかが調査されています。

https://www.webmd.com/healthy-aging/news/20101013/walking-may-ward-off-memory-loss

299人の被験者を対象に、13年に渡る追跡が行われ、運動と認知症の関係が調査されました。
調査の方法としては、被験者が1週間に歩く距離と脳の灰白質の量の関係を見るものです。

被験者が1週間に歩く距離は0Kmから約50Kmという分布になっており、1週間に約12Km以上歩くグループと、それよりも短い距離のグループで、明らかに9年後灰白質の量が異なっていたとのことです。
当然、1週間に12Km以上歩くグループの方が多い結果でした(なお、12Km以上~50Kmの範囲で差は見られなかった)。

灰白質の量は記憶力に関係があることは知られており、研究者達は「全ての年代の人たちに、運動を推奨することは、公衆衛生上の重要な課題となるはずだ。」としています。

1週間に12Km以上、というと会社に出勤をしている人であれば、比較的容易に達成できそうな距離感です。
一方で、リモートワークで自宅にこもりがちな方は意識して外出しなければ達成が難しいでしょう。

日常的な肉体労働は却って認知症リスクを高める可能性

上述の通り運動が認知症予防に効果があることはわかりました。

また、運動強度が高いと、その効果も高いことも一定程度示されています。

https://www.tyojyu.or.jp/kankoubutsu/gyoseki/ninchisho-yobo-care/h30-4-4.html

それでは、運動負荷は高ければ高いほど良いのでしょうか?

どうやらそうではなさそうです。

こちらの研究では、肉体労働を行っている人と認知症の関係について調査を行っています。
つまり、慢性的に高負荷の運動を行っている状態だと、どのような結果になるのか?ということです。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/sms.13846

調査では数千名の労働者を対象に、仕事中の肉体労働の状況の他、様々な健康(喫煙や飲酒の状況等々)・社会的状況(社会的な地位や結婚の有無)・経済的状況等々の各種の情報について調べられました。
そして、約45年間に渡る追跡調査が行われ、認知症との関係に大きな示唆を与えました(約4,700人が対象で認知症にかかったのが約700人)。

調査の結果、高負荷の肉体労働に従事していた人は、オフィスワーカーに比較して認知症のリスクが約55%高いことが示されました。
一方で、一般的にイメージされる運動をしている人(可処分時間の中で適度な運動をしている人)は、運動をあまりしないオフィスワーカーに比較して、認知症のリスクが低いことも示されました。

この結果が何を示すのかは不明な点がまだ多くあります。

高負荷の肉体労働は、脳に何かしらの負担をかけてしまう可能性は当然に考えられますが、オフィスワーカーの方が高度に脳を使う業務が多く、一方で高負荷の肉体労働を行う労働者は、仕事中に脳をあまり使わないが故の結果かもしれません。
可処分時間(余暇)に運動を行おう、という意識がある人は、統計的に裕福である傾向があり、また裕福である人は脳を使う仕事が多い傾向もあり、そういった別の要素が認知症リスクに影響を与えている可能性もあります。

少なくとも言えることは、単純に身体に負荷をかければ良いというわけではない、ということです。


現代社会は、オフィスワーカーの割合が増えていますし、ここ最近はリモートワークも増加しています。
そういった方々は、意識的に適度な運動を行うよう、心がけることが重要と考えられます。

一方で、日常的に負荷の高い肉体労働を行っている方は、別のアプローチ(余暇の時間は難しい本を読むなどの脳を使う別の何か)が必要かもしれません。

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長時間の「座りっぱなし」の悪影響は?解消方法は?

現代社会において、長時間の「座りっぱなし」をせざるを得ない人は多いでしょう。
そして、この長時間の「座りっぱなし」は健康面に様々な悪影響を与えるとされています。
そのため、一部ではスタンディングデスクがブームになっている程です。
今回は、この長時間の「座りっぱなし」の悪影響と解消方法について見ていきます。

長時間の座りっぱなしは健康に悪影響を与える

現代は、人々にとって圧倒的に座る時間が長い時代です。

この「座りっぱなし」は、一般的に健康に悪影響を与える、と言われています。

https://www.latimes.com/health/la-xpm-2013-may-25-la-he-dont-sit-20130525-story.html

いわく、椅子に座る時間が短い人と座りっぱなしの人を比較した時、座りっぱなしの人には次のようなリスクが出るとのこと(下記のようなリスクが%分、増大するとのこと)。

  • 糖尿病:112%
  • 心血管系疾患:147%
  • 心血管系による死亡:90%
  • 原因不明の死亡:49%

そのため、頻度高く生活の中に運動を取り入れることが推奨されています。

その悪影響は運動で解消できるのか否か?

それでは、その運動の効果ですが、一部の研究では、散歩程度のジョギングでも、この座りっぱなしのによる悪影響を解消できるとしています。

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25931456/

実験では、加速度計で記録されたカウント数/分を基に、座位(100未満/分)、低強度(100~499/分)、軽強度(500~2019/分)、中等度/強度(2020以上/分)の活動の継続時間を定義し、それぞれの死亡率について調査がされました。

その結果、低強度や軽強度で、相当な死亡リスクの解消につながることが示されました。
(中等度/強度はデータ数が少なく、統計的な結果を示せなかった。)

また、座る時間を減らして、何かしらの運動を短時間取り入れるだけでも、一定の効果があることも示されました。

ただ、運動によるリスク緩和効果について、疑念を示す研究も一部で出ています。

https://www.theatlantic.com/health/archive/2016/08/the-new-exercise-mantra/495908/

つまり、運動で座りっぱなしによる悪影響を解消できるか、一定の効果があるのは確かなようですが、研究途上だ、というのが現時点での答えのようです。

一方で悪影響自体が無いという研究も

ただ、一方で本当に座りっぱなしにより悪影響があるのか?というそもそも論を指摘する研究もあります。

https://academic.oup.com/ije/article/44/6/1909/2572591

研究では、様々な「座りっぱなし」の行動パターンと、運動パターンについて数千名の被験者を対象に調査を行いました。

その結果、長時間の「座りっぱなし」と死亡リスクには相関が見られない、ということが示されました。

シンプルに、「座りっぱなし」が悪いのではなく、「運動不足の状態が長く続くこと」に問題がある、と研究では指摘されています。
(その意味で、上述の「その悪影響は運動で解消できるのか否か?」で示した肯定的な結論を支持しています。)


オフィスワーカーにおいて、長時間、座りっぱなしになってしまうことは致し方がないことでしょう。

精々、定期的にストレッチ程度でも良いので、軽い運動を取り入れる、ということができる程度です。

そしてこれは一つの有効な解決策です。

また、健康のため意図的にまとまった運動の時間を確保し運動不足解消に努める、というシンプルな解決策も有効と総合的には考えられ、要検討事項です。

何はともあれ、生活の中で身体を動かすことを意識づけることが重要であると言えます。

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生産性・業務効率化

適度な運動は睡眠不足による悪影響を相殺する可能性がある

現代人にとって、睡眠不足は質の悪い友達のようなものです。
睡眠不足が認知機能の低下や、健康状態の悪化など、様々な悪影響を及ぼす、ということがわかっていたとしても、良質な睡眠を純分にとることは贅沢な世の中です。
そのような中、適度な運動が睡眠不足による悪影響を相殺する可能性が示されました。

運動と睡眠による健康への影響を調べた長期研究

シドニー大学の研究チームは、次のような調査を行いました。

https://bjsm.bmj.com/content/early/2021/05/25/bjsports-2021-104046
  • 380,055人の中年成人を対象に分析を行った
  • 調査では身体活動のレベルと睡眠の状況について調査された
  • 身体活動レベルは世界保健機関(WHO)のガイドライン(※)に基づき、高、中、低、中度から重度の運動無しに分類
  • 睡眠は、総合的な睡眠スコアを用いて、健康、中間、不良に分類
  • これらに基づいて、12種類のパターン別に11年後の疾病状況等について追跡調査を行った

※ WHOのガイドライン

ガイドラインの上限は、週に300分の中強度の運動、または150分の激しい運動、またはその両方。
ガイドラインの下限は、週に150分の中強度の運動、または75分の激しい運動、またはその両方。
中強度の運動とは、通常、数分間継続すればわずかに息が切れる程度のもので、早歩きやゆったりとしたペースでのサイクリングなど。
激しい運動とは、通常、息が切れるほどで、ランニング、水泳、テニス、ネットボール、サッカー、フットサルなどのスポーツのこと。

適度な運動は睡眠不足による悪影響を相殺する可能性がある

11年後の長期追跡調査の結果、非常に興味深いことが判明しました。

(追跡調査の段階では、15,503人の参加者が亡くなり、そのうち4,095人が心臓病で、9,064人ががんで亡くなりました。)

結果、健康的な睡眠をとっている人に比べて、睡眠不足の人は、早死にするリスクが23%、心臓病で亡くなるリスクが39%、がんで亡くなるリスクが13%高くなることが示されました。
また、運動量との比較では、心臓病やがんで死亡するリスクが高かったのは、睡眠状況が不良で、WHOの身体活動レベルのガイドラインを満たしていない人たちでした。

一方、睡眠不足であったとしても、ガイドラインを満たす身体活動を行っている人は、睡眠不足でガイドラインを満たしていない人に比べて、心臓病やがんで死亡するリスクはそれほど高くはない、という結果が示されました。

つまり、WHOガイドラインの下限値を満たす身体活動レベルであれば、睡眠不足による健康被害の悪影響を、一定程度軽減、または解消できることがわかったのです。

WHOガイドラインの下限値を満たす身体活動レベル:週に150分の中強度の運動、または75分の激しい運動、またはその両方

注意点、もしくは懸念

この研究の問題は、観察研究であるが故に、あくまでも相関性が示されただけ、という点にあります。
メカニズムもわかっていませんし、因果関係も示されています。

つまり、運動できるだけの、そもそもの気力、体力、健康がある人が運動をしているだけで、実は関係が無い、という可能性がゼロではないのです。

とは言え、各種の研究により、運動が健康にプラスの影響を与えることは一定わかっている話ですので、上述の話には、高い水準で信ぴょう性があると考えられます。

運動がメンタルに対してもプラスの影響を与えることも、同様の観察研究で示されているので、心身ともに健康的な生活を送りたいのであれば、適度な運動は必須と言って良いでしょう。

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