睡眠の質を改善する入浴の温度とタイミング

生産性・業務効率化

忙しい働く人にとって、睡眠は貴重な時間です。
しかしながら、日中の慌ただしさや日々のストレスで中々寝付けない、という人も珍しくはありません。
ここでは、睡眠の質を改善する方法について、「入浴」の観点で解説します。

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先に結論

就寝前に次の条件で入浴をすると、睡眠の質が改善するそうです。

  • 就寝時刻の1~2時間前
  • 約40~42.5度

具体的な効果としては、実際に眠りに入るまでの時間(入眠までの時間)が約36%(約10分間)早くなる、つまり寝付きの改善効果があるとのことです。
これは、お風呂につかるのでもシャワーでもよく、身体を十分に温めることが重要とのこと。

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具体的な研究内容

今回の研究はかなり精度が高いものです。
米テキサス大学が行ったメタアナリシスで、先行研究5,000件超の研究を再検討、分析が行われました。

メタアナリシスとは、複数の研究結果を統合的に検討、分析を行う研究方法で、その証拠(科学的根拠、エビデンス)としての強さは、非常に高い方法に分類されます。
当サイトの記事についても、このメタアナリシスの手法を参考に、複数の研究や報告を横断的にレビューした上で執筆し、極力質の高い情報となるように努めています。
なお、メタアナリシスはあくまでも過去の複数の研究を統合的に分析する手法なので、新たな技術や観点でもって行われた最新の研究を組み込めば、異なる結論となることは多々ありえます。
つまり、メタアナリシスだからと言って、必ずしも科学的に「完全に」証明されたとは言い切れないことは留意ください。

さて、今回の研究は、5,322件の研究(入眠、目覚め、睡眠時間、睡眠の質など)について検討が行われました。
その結果、就寝1~2時間前、約40~42.5度の入浴(PBH)により、入眠までの時間が10分間改善される、という報告が示されました。
これはあくまでも統計的な分析によるものであり、より最適なタイミングや時間、効果のメカニズムなどは、追加の調査が必要とのことです。

これまでの知見からは、身体をあたため、血行を良くすることにより血液が循環し、皮膚から熱が放出される、つまり結論として体温が低下することにより、身体が「眠るモード」に移行しやすくなるのでは、と推測されます。

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寝る前の具体的な行動

こちらの記事では、ブルーライト、より正確に言うと就寝前の強い光そのものが睡眠の質を下げる点について記載しています。

こちらの記事では、「皿洗い」にリラックス効果がある点について記載しています。

こういった知見を踏まえると、夕食後、「皿洗い」などの家事を終え、睡眠前の1~2時間前に「入浴」し、その後寝るまでは輝度(光の強さ)を落とした照明環境でリラックス(読書など)をするのが、睡眠の質を改善する方法と言えるでしょう。

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