高IQの人ほどプレッシャーに弱いし心身も病みやすいという話

ビジネスと心理学

高IQの人は認知能力の高さ故、多くのことに対処できる、というような印象を持つかもしれません。
しかし、現実には高IQの人ほどプレッシャーに弱いし、心身も病みやすい、という研究があります。
意図的に考えない、リラックスをする、という取り組みを意識的に行うことが重要です。

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高IQの人はプレッシャーに弱い

次に紹介されている研究では、ワーキングメモリーの大きさと、プレッシャーによるパフォーマンスの変化について調査がされています。

シカゴ大学では次のような実験が行われました。

まず、被験者をワーキングメモリーテストの成績に応じて、高ワーキングメモリーグループ(HMV)と低ワーキングメモリーグループ(LMV)の2つのグループに分けます。

そして、低プレッシャー、および高プレッシャーの2つの条件で、簡単な数学の問題、そして複雑な数学の問題を解いてもらいます。

低プレッシャーの条件は、与えた問題を「練習」という位置づけで解いてもらい、高プレッシャーの条件は金銭的報酬や、周囲からの圧力、第三者評価などの現実的に起きうるプレッシャーを想定したものが設定されました。

その結果、高プレッシャー条件において、高ワーキングメモリーグループ(HMV)の方が、低ワーキングメモリーグループ(LMV)よりも、パフォーマンスの低下が顕著であることが示されました。

要求が高い時、HMVの方がパフォーマンス低下が起きやすい、つまり高IQの方がプレッシャーに弱い、ということが言えるのです。

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高IQの人は心身を病みやすい

他にも次のような研究があります。

ScienceDirect

端的に言うと、高IQの人の方がメンタル面や様々な疾病など、心身を病みやすい傾向があるのです。

これらの現象は、高IQの人は使える脳のリソースが大きいが故に過剰に情報を処理してしまうからだ、と推測されています。

つまり、認知能力の高い人は、考えすぎたり、分析しすぎたりする傾向がある、ということです。

なお、人類のIQは伸び続けている、という報告も存在します。

ミシガン大学のNisbett教授によると、IQの平均は1947年から2002年の間に18上昇しているという。30年で約10上昇している。この現象のことをFlynn effect(フリン効果)と呼ぶ。従って20歳の成人と50歳の成人を同じ知能検査で同じ基準で比較するのは難しい。50歳の成人の30年前に受けた知能検査の平均値は、現在の平均値より10近く低い。スウェーデン・ウメ大学のElijah Armstrongとブリュッセル自由大学のMichael Woodleyによると、一定の出題パターンを見抜く事で容易に解けるようになる問題の方が、パターン把握を認識しにくい問題に比べてフリン効果は顕著だという。

Wikipedia「知能指数」より

ただでさえ忙しい現代人ですが、心身を病んでいる人が増えているのは、上述の理由も考えられます。

意図的に考えない、リラックスをする、という取り組みを意識的に行うことが必要かもしれません。


休憩の取り方については、こちらも参照にしてください。

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