カテゴリー
生産性・業務効率化

営業電話や飛び込み営業は断らずに受け入れてみよう

人の時間を唐突に奪ってくる営業電話・飛び込み訪問。
生理的嫌悪感を催すレベルで腹立たしいものです。
しかし、一方で、自分自身が持っていない情報を持ってきてくれる(かもしれない)のも一側面。
今回は、営業電話や飛び込み営業を断らずに受け入れてみることのメリットについて書いていきます。

結構、大きいメリットがあります。

営業電話や飛び込み営業は腹立たしいものですが。。。

仕事をしていたら突然かかってくる営業電話、唐突に訪問してくる飛び込み営業。
自分の時間を、他人に一方的に奪われる、でもどこの誰かわからないから、グッと負の感情を抑えるこの時間。

本当に嫌なものです。

では営業をする側も好きでやっているのか?というとそうではありません。
次の図を見て下さい。

この通り、飛び込み営業、テレアポはやっている側も辛いものなのです。

ですので、頑張っている人に対して優しく接せると、その人を味方につけられますよ、というのがメリットの1つ。

ただ、これは些細な話です。

極めて重要なメリットがあり、それは情報源の獲得、です。

計画された偶発性

計画された偶発性、という理論があります。

「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」とは、
(中略)
「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」とし、その予期せぬ偶然の出来事にベストを尽くして対応する経験の積み重ねで、よりよいキャリアが形成されるという考え方です。
(中略)
そこで、計画された偶発性理論では、キャリアを形成していく上では何が起きるかわからないことを前提に、予期せぬ偶然の出来事によってキャリアが決定されると考え、その出来事を積極的に引き寄せてステップアップの機会を創出していこうとします。
そのために大切なこととして、クランボルツ教授は、好奇心を持って新しい学習機会を模索し、失敗に屈せず努力し続けることや、新しい機会が必ず実現すると楽観的に捉えること、また、考えや行動をフレキシブルに変え、結果が不確実でもリスクを取って行動することを挙げています。
(略)

HRpro「計画された偶発性理論」より

ようは、変化の早い時代なので、考えを固定化しないで柔軟に起きる出来事を血肉にしましょう、ということですね。
これはキャリアの考え方だけでなく、本テーマの営業の話にも通じます。

世の中には自分のビジネスに関係する情報だけでも溢れすぎていて、自分からキャッチしていくのに限界があります。
そこで、営業の方の活用です。

そげなく追い払うことも出来ないならば、素直に受け入れて、必要だと思う情報は遠慮なく引き出してしまいましょう。
また、何かしら自分自身が疑問に思っている事や知りたい事について宿題を与えて、調査してもらいましょう。
「次につながる」と思うならば、やる気のある営業担当者は頑張って、調査しまとめてきてくれるはずです。
(結果として、それで成約につながれば、それで双方ハッピーですし。こちらが立場が上で、営業が下だ、ということでは無いですよ。)

特に課すと良いのが、ググっても出てこない情報。

つまり、高度に専門性の高い内容や、他社の事例などです。

私は、営業は1回は断らない、ということをポリシーにしてきましたが(私のキャリア最初期の師が、そうしろ、と言ってきた)、結果論として本当に良かったと感じています。
10年以上、このポリシーでやってきて、世の中にある管理系(コーポレート系)の商品/サービスで知らないものは、ほぼほぼありません。

自分自身からのアクションで情報収集を行っていると、やはり得られる情報にも偏りが生じてしまうもの。

唐突に来た営業の方に、この部分を担っていただくことで、自分自身の幅を大きく広げることにもつながるのです。


以上、営業電話や飛び込み営業は断らずに受け入れてみよう、と題してメリットを書いてきました。

無駄な商談、は仕事の内の文字通り無駄な時間です。
ですが、このように活用すれば有益なものにすることができます。

こちらの記事でも書きましたが、仕事の内約20%は会議や商談で埋め尽くされているそうです。
何とか有意義なものにしたいですね。

カテゴリー
生産性・業務効率化

日本は成功するのが楽勝な国である

成功の定義を、仮に「高収入」と置いた場合、これは難しいことでしょうか?
もちろん、どれくらいの金額を設定するのか?にもよるのですが、決して難しいことではありません。
今回は、日本は成功するのが楽勝な国である、と題して書いていきます。

成功の定義設定

人生は一人一人のものですので、何をもって成功というのか?も人によって異なるでしょう。

ただ、それでは話が進まないので、ここでは「高収入」という軸を採用します。

内閣府の調査では、年収1,000万円が幸福のトップラインとされています。
(諸説では年収800万円が幸福のトップラインという話もある。)

モチラボ「年収と幸せ」より

これを踏まえ、年収1,000万円を「成功」ということにしましょう。

では、この年収1,000万円に到達するのは難しいことでしょうか?

年収1,000万円に到達するには?

こちらの記事で、「若い内の頑張りは生涯年収にヒットする」という話をしました。

この記事内で採用したデータを用いると、部長クラス40代半ば、そして‟大企業”の課長クラス50代で、概ね1,000万円に到達します。

必ずしも出世することが年収をあげることだけが道ではないのですが、大多数の方が企業勤めをし、ほぼほぼ副業しないことを前提とすると、企業内での出世で考えるのが、シンプルと言えるでしょう。

ようは、出世するのは難しいか?という話です。

日本人は出世意欲が小さいですし、そもそも勉強をしない

結論から言うと(タイトルにも書いているのですが)、楽勝です。

というのも、日本人は出世意欲が小さいですし、全く勉強もしないからです。

この図の通り、明確に「出世したい」と回答する方が、たったの17.7%しかいないのです。

この時点で、約82%は競争から脱落しています。

次に勉強時間。

この表の通り、日本人の勉強時間は1日たったの7分です。

勉強をする方の割合が約5%であることを考えると、ここで約95%が競争から脱落しているのです。

勉強をする方の平均勉強時間が約2時間であることを考えると、1日2時間“以上”をコンスタントに続ければ、出世をする確率が大幅にあがります。
(ここで言う「勉強」は、もちろん仕事につながる内容。仕事の時間に充当しても良い。)

結構、楽勝だと思いませんか?

え、思わないですか?時間が無いですか?

もし、本当に意欲があるならば、その時間を何とかするはずです。

こちらの記事でも書いたのですが、時間の無駄を徹底的に省けば、1日5時間は軽く捻出することができます。

後、勉強したからって出世できるとは限らない?

まあ、そうなのですが、多くの調査で勉強時間と年収には、明確に相関があることが示されています。
(下記は様々な調査の一例です。)

ようは、やる気と実際の行動の問題なのです。


ここでは、あくまでも「成功」を「年収」と定義づけした場合の考え方であり、この場合には「出世」が簡単で手っ取り早い、という論を展開しています。

もちろん、「成功」や幸福のあり方は、一人一人異なるのは当然の話です。

ただ、若い内に頑張って勉強して働いて、早い内に実力と地位、そして高い収入を得られると、その後の人生の自由度は大幅にあがるのは間違いがありません。
別の幸福のあり方や、成功のあり方を模索する余裕ができるのです。

もちろん、起業という選択肢もあり得ます。

日本は開業率が諸外国に比べると圧倒的に低いので、若い内に実力をつけて、そして起業すれば、他の人に圧倒的な差をつけることは容易と言えるでしょう。

中小企業のライフサイクル「起業の実態の国際比較」より

なお、副業という「抜け道」を探す発想は、あまりおすすめしないです。

というのも「本業で成功できない人間が、副業で成功する確率なんて、低いに決まっている」からです。
まずは目の前の事に、真摯に確実に取り組みましょう。

カテゴリー
生産性・業務効率化

本当に必要なビジネスマナーの考え方

今にはじまった話では無いのですが、世の中には謎のマナーが多く存在します。
また、時代の変化にあわせて、創作マナーも誕生していきます。
反発する人が多数な一方、盲信してしまう方もいます。
ここでは、本当に必要なビジネスマナーの考え方について見ていきます。

謎のマナーが続々と誕生

以前、当ブログでは電話における「もしもし」についての創作マナーについて、否定的な意見を発信しました。

「もしもし」という言葉は失礼だ、という一部の方がいらっしゃるのです。
それ以外にも、宴席における徳利、お祝いのお返し、トイレットペーパー、etc…で首をかしげるような創作マナーが数多く一部では出回っています。

昨今、新型コロナウイルスによる感染症拡大や、リモートワークやオンライン会議が増えたことにより、それらにあわせて誕生した謎マナー話題になっています。

私は幸いにも遭遇したことがなく、都市伝説では無いかと、期待を込めて疑っているのですが。

とりあえず、ここでわざわざとりあげるのも嫌なので、「Zoom マナー」などで検索してみてください。
常識感で考えてやった方が良いよね、というような内容もある一方、本当に笑うしかないような物も多く出てきます。

当然、反発も声も大きいです。

「頼むから勝手に『マナー』にしないでください。(中略)行政は、恐怖をあおっているだけです。売名行為の教授の言うことを信じてはいけません」(科学者)
 「マナーという柔らかい言葉にくるんで、メディアも一緒に、異分子排除。(中略)新マナーだ、とかいって押し付けるな」(Tomoyukiさん)

日経ビジネス「[議論]マスクの上にハンカチ? マナー講師に聞く気遣いの伝え方」より

ビジネスマナーは必要?

この点に関しては、そりゃあよく知らない人同士で仕事をする以上、相手への気遣い、配慮という観点で必要でしょう、としか言いようがありません。

実際、どういう趣旨で実施されたのかがよくわからないアンケートでは、ビジネスマナーは必要だ、とする方が90%はおり、世の中のマジョリティであることが示されています。

ではなんで、こんなに世の中の反響が大きいのか?といえば非合理的であり意味不明であるからに他なりません。
後、大体、マナー云々でうるさい方は、こちらに対してマウンティング行為をとってくる方が非常に多い事も多くの方が経験しているからでしょう。

本当に必要なマナー

社会生活を送っていて本当に必要なマナーは次の5点に限定されると考えています。
(これらもかなり包括的ではあるのですが。)

  • あいさつをする
  • 丁寧な言葉遣いをする(文章含む)
  • 清潔・身だしなみに気をつける(体臭,たばこの臭いも)
  • 時間を守る(仕事の期日を守ったり、や遅刻をしないなど)
  • 周囲と調整をする(休暇をとるための業務調整など、日々の体調管理含め)

これは別に私個人の考えではなく、アンケートでも示されています。

会議室での席次やタクシーの席位置、名刺交換などなど、気にする人はマイノリティです。
(問題なのは、マイノリティでも一定数存在することなのですが。。。)

ビジネスの現場である以上、最重要視されるのは「成果」です。
「成果」を出すために必要十分なマナーが守られているならば、それで良い
でしょう。
マナーに過剰な方とは、関係性を保つだけで消耗してしまうので、素直に距離を離すのが得策です。


以上、本当に必要なビジネスマナーの考え方について見ていきました。

マナーの本質は、相手に対して不快感を与えないこと。
相手への配慮や気遣いの話です。

マナーのためのマナーになってしまい、それに対して不快感を感じてしまう方とは、繰り返しますが、素直に距離を置くのが一番です。
また、相手がこちらに対して敬意を払っているのならば、多少の不作法にも寛容になった方がよいでしょう(一々、ストレスに感じていても仕方ないですし)。

「防衛策」としてのマナーになってしまっては本末転倒だ、ということは認識したいものです。

カテゴリー
生産性・業務効率化

すぐに使える優先順位付けのマトリクス

優先順位付けのマトリクスは、時間管理のマトリクスや難易度・成果のマトリクスなど、いくつかあります。
ただ、現実の実務では地味に使えません。
重要性低くてもやらなきゃいけないことはあるし、成果が出るのか出ないのかわからないことも多いからです。
ここでは、すぐに使える優先順位付けマトリクスの考え方について解説します。

一般的な優先順位付けのマトリクス

世の中には優先順位付けの考え方について解説している記事や書籍、サイトが多数あります。

有名所としては、時間管理のマトリクスや成果・難易度のマトリクスです。

時間管理のマトリクス

時間管理のマトリクスは下記のようなイメージです。

仕事において、重要性も緊急性も高いA領域にかかりきりになるし、
度々、C領域に時間を奪われて消耗してしまうけれども、
本当に重要なのは未来への投資につながるB領域だよね、という考え方ですね。

成果・難易度のマトリクス

成果・難易度のマトリクスは下記のようなイメージです。

成果が多く出て、難易度も低いB領域にフォーカスしましょう、という考え方です。

(なお、B領域は人が群がるのでレッドオーシャンになる、ということはスルーされがちで、A領域にフォーカスした方が、長期的には良いような気はします。後、D領域から手を出して、手軽に成果を出してステップアップしていく、という考え方も戦略としては大いにありだと思いますね。)

では、これらの考え方って、本当に有用なのでしょうか?

すぐに使える優先順位付けのマトリクス

既存の優先順位付けのマトリクスの問題点

もちろん、上記の優先順位付けのマトリクスは大事な考え方です。

やっていること、やろうとしていることが重要なのか、成果が大きいのか、達成確度が高いのか。
こういったことを考えながら取り組むことは、非常に大切であり、ただやみくもに仕事をしていては、時間も体力も消耗してしまいます。

じゃあ、現実的に実務で使えるのか?というと微妙なことも多くあります。

それは、下記のような要因からです。

  • 一人で仕事をしているわけでは無いので、差し込み仕事や無駄な雑談は発生しがち
  • 上司やクライアントがいる以上、自分の意志だけで仕事ができるわけではない
  • やろうとしていることが成果がでるのか、どれくらいの確度で達成できるのか等、わからないことも多い

ようは、判断軸がまだ乏しい若い方や、判断の権限が低い場合には有用性が一気に低下するのです。

そこで、別の考え方が必要になってきます。

関係性マトリクス

仕事は自分一人で関係するものばかりでなく、人と共同して行うものが多いです。

人から依頼されるものや、依頼するもの。
そのような他者が絡む仕事は、アンコントローラブルな要素が増えるので、優先順位が高くなります。

そこで考えたのが関係性マトリクスというものです(ネーミングは適当)。

人に依頼するもの(されるものも含む)、そして特にその中でも時間がかかるものは、さっさと依頼しましょう。
このマトリクスのB領域は、何にも増して優先順位を高く持つべき
です。
急ぎで時間のかかる仕事を依頼されたら、気分は悪いですし、迷惑です。
ですので、余裕をもって早めに依頼しておくことが重要です。
予定通り完了しなければ、最終的に被害を被るのは自分自身ですし。

同様にA領域もです。
ささっと終わるようなものでも、期日直前で依頼されたら普通に迷惑です。

人に依頼するB領域、A領域は本当に早めに依頼しておきましょう。


「なんだ、そんなことか。」

そう思われた方も多いかもしれませんが、誰かに何かを依頼する時って、若い内、経験の浅い内は、やらなければいけないのに地味に躊躇してしまうものです。

ただ、ボールをいつまでも手元に持ったままだと、仕事全体が停滞します。
会社も自分自身も被害を被ります。

この考え方は多くの会社や組織で、何故かあまり教わらないことが多いです。

「ボールはさっさと人に渡す」

このことを徹底するだけで、案外仕事がまわるようになります。
実践していない、できていない、と思う人は、とりあえずやってみてください。

ちなみに本記事の主テーマは「ベテランになると、当たり前のことに無自覚になってしまいがち」です。

カテゴリー
生産性・業務効率化

MBAはメリットがある?役に立つ?

ちらほらと各所で話題が出るMBA。
華美な広告があちらこちら出てくる一方、やれ役に立たないとか、コスパが悪いとか、色々と言われたりしています。
今回は、このMBAについて、メリットがあるのか?役に立つのか?を筆者なりに解説していきます。

なお、MBA(Master of Business Administration)は、経営学修士のことで、大学院の修士課程を修了すると取得することができる学位です。
資格では無いですね。
ここでは、この辺の「MBAとは?」的な話ではなく、メリットはどうなのか?リアルに役に立つのか立たないのか?という話を書きます。

普通のブログだと、ここでアフィリエイトが入るのでしょうけれど、入れていないのでご安心ください。
かなりニュートラルに書いたつもりです。

世の中的にメリットはあるのか?役に立つか?

早速ですが、メリット、役に立つ、という観点について、次の5つの点で見ていきます。

  • 昇進・昇給
  • 知識・勉強
  • 友人・人脈
  • 転職
  • 起業

昇進・昇給

間接的には役に立ちますが、直接的には役に立たないです。

ようは、会社内で昇進・昇給するには、それに見合う成果が出てなんぼなので、MBAをとったからどうこう、ということには、つながるわけがありません。

MBAで学んだことを仕事に活かし、具体的な成果に繋げられたならば、昇進・昇給する可能性は、当然に高まるでしょう。

なお、筆者個人としては、すぐにペイできました。
支払った学費分は、すぐに上昇した年収で回収できた形です。
ただ、これがMBAが無かったらどうなっていたのか?は不明なので、何とも言えないのは確かです。

知識・勉強

知識は確かにつきます。

MBAは標準では2年間の在学期間があり、その2年間で約3,000時間以上の勉強をします。
当然ですが、圧倒的に知識は増えます。

また、まわりが勉強する人ばかりなので、勉強をしやすい雰囲気、環境は手に入ります。
みんな必死なので、自分も必死になって勉強していても、バカにされることもありません。
(世の中には、必死になって勉強していると、揶揄してくる人が何故か発生します。不思議です。MBA内では当然、そんな人はいません。)

ただ、MBAで学べる知識自体は、AMAZONで売っている書籍や、YouTubeで配信されている各種ビジネス動画でも、まあまあな割合学べます。
その意味で、知識とか勉強とかの観点で言うならば、別にMBAである必然性はありません。

MBAで学ぶ効能としては、議論(ディスカッション)やグループワークにあります。
一人だと、やりづらい学習法を取り組めるので、その観点ではプラスです。

なお、MBAで学んだことを仕事で使わないよね、と言っている人は結構多い印象です。
これに関しては正直、学んだことを使っていないだけだよね感が凄くあります。
ようは、意識的に使うかどうかですね。
使わなければ、役に立ちようがないのは確かなので。

友人・人脈

小中高、そして大学。
各時代の友人たちで、今現在も付き合いのある人はどれくらいいますか?
ほとんどいないのでは無いでしょうか?(人にもよるし、社会に出てどれくらいの時間がたったかにもよるでしょうが。)

一方、MBAの友人とは強固なつながりができます。
私自身は、今でも付き合いのある友人が何人もいます。
いずれの方も、リアルにビジネスの現場で頑張っている方々なので、情報交換をするだけでも素直に役に立ちますし。

後、人脈。
これも増えますが、人脈に関しては知識同様、別にMBAである必然性は無いと思います。
別の手段、SNSでも、仕事のつながりでも、その他の手段による自力開拓でも、何とかなるので、ここを重視する意味は無いでしょう。

転職

結論、役に立たないです。

これまでの経歴の中で、何をやってきて、何を達成したのか?がポイントなので、MBAという学位は別に転職に寄与はしないです。
精々、第一印象自体は良くなるかも、相手次第だけど、程度でしょう。

それよりも、その会社に対して、どのような貢献ができるのか?という点の方がポイントです。

起業

MBAは知識は豊富に身に着けられるので、起業に必要な、そして会社を成長させていくのに必要な知識は当然に役に立ちます。
が、やはりマストではありません。

起業は小賢しい知識よりも、行動ありきの世界ですので、MBAで勉強してから起業しますっ、何て悠長なことを言っている位なら、さっさと挑戦した方が良いと思います。

後、結構な学費が必要ですので、その資金があるならば、それを資本金にした方が良いのでは、と思います。

筆者個人の感想

ここまで書くと、MBAというものに対して、ネガティブに捉えているように感じられるかもしれません。

では、筆者個人の感想です。

筆者は2014年に国内MBAに挑戦しました。
結論、やってよかった、と考えています。

まず、現実として、MBAってあまり意味が無いよね、という事をニュートラルに受け入れられています。
ある種、憧れ的に思っていたものに関して、そのモヤモヤを解消できました。
MBAにチャレンジしないで、意味無いよね発言をしても説得力が無いですし、言い訳チックです。

優秀な友人も何人もできました。
上述もしましたが、今でも交流があります。

めっちゃ勉強もしたので、当然知識も増えましたし、頑張った結果として1年次の首席をとったので、自信にもつながっています。
得た知識は実際のビジネスにも活用しているので、全くの無駄とも、個人としては思いません。

まあ、ポジショントークかもしれませんね。

どういう人が行ったらよい?

MBAに限らずの話なのですが、ようは役に立たせようとする意志があるかだと思うのですよ。

でその意味での結論なのですが、自信を持てるほど頑張ったのか頑張れるのか、誇りを持てるほど熱意を注いだのか注げるのか、が重要だと考えます。

この頑張りができる、熱意がある前提で。

  • 勉強をしたいけれど、勉強の仕方がわからない
  • 過去の学歴とかにコンプレックスがあり、それを乗り越えるイニシエーションとしたい
  • 自分自身にプレッシャー(高額な出費や膨大な勉強時間)をあたえて成長の一助としたい

こういった人にはMBAは良い機会だと思います。
(上記は一例ですよ。やる気があって有効活用できる、という方なら誰でも意義があるでしょう。)

ごくごく普通に大学もそうで、適当にこなして適当に卒業することはできます。
大学と言う機関を使い倒す人がいる一方で、ただのモラトリアム期間として過ごす人もいるのと一緒で、本当に本人次第なのです。

一応、海外MBAと国内MBAのどちらが良いか?という観点で言うと、日本で働くなら正直どちらでもよく、コスパの観点で国内MBAだと思います。
(もちろん、人によりますよ。国内で外資系に務めていて、海外MBAがある方がキャリア的に有利だ、というシチュエーションも当然にあるでしょう。)
どうしても海外MBAの方が良い、というならば、最初から海外で就職した方が良いかと。

後、たまに中小企業診断士と比較する方もいらっしゃいます。
学習の範囲は被っているので、この意味でも、正直どちらでも良いと思います。
中小企業診断士も、独占業務は無いので、直接的には多くの場合役に立たないですし。
(中小企業診断士が役に立たない、という意味では無く、意識的に学んだことを活用しないなら、そりゃぁ有効に機能しないよね、という意味です。)

MBAに挑戦したならば

最後に、ではMBAに挑戦をしたとして、その際に気をつけた方が良いポイントについて書きます。

MBAはありていに言えば「ビジネス・スクール」です。
ですので、ビジネスで通用することが、わりかしそのまま適用されます。

その観点で、MBAで学ぶ際に気をつけた方がポイントは次の3つです。

  • 論破に意味は無い
  • クラス貢献をしよう
  • できることにフォーカスする

論破に意味は無い

意欲のある人の集まりがMBAのクラスなのですが、彼ら彼女らも当然に人間です。
否定されたら、嫌な思いをします。

議論(ディスカッション)では知のせめぎ合いが多く発生するのですが、ここで相手を論破、打ち負かしても何も意味がありません。
ビジネスの現場でも一緒でしょ?

むしろ、例えば相手の出した意見・アイデアが微妙だと感じたならば、「ここのロジックは難点がありますね。どうしたらロジック補強ができるでしょう?」というような形で、相手を支援するような議論の運びの方が価値は高いですね。

良い意見・アイデアが出た場合も、競争意欲がメラメラ出るのは別に良いのですが、ここで勝とう!と思わず、相手を賞賛しつつ「もっとこのアイデアを良いものにする方法は無いでしょうか?あえて反論を言うとするならば、こういうデメリットもあります。」みたいな言い方の方が、相手も喜ぶはずです。

クラス貢献をしよう

上記でも、8割方触れてしまったのですが、ようは「クラス貢献」をしましょう、ということです。

クラス貢献は、上記のような、議論におけるポジティブな誘導もそうなのですが、みんなが知らない部分、自分の専門分野について、知識や経験をシェアする、ということでもできます。

表面的な知識や情報は、今の時代、本を読めば手に入りますし、ググれば大体出てきます。
しかし、血の通った経験・ノウハウまでは、流石に即座にとはいきません。

この、「血の通った」部分に対して、積極的にクラスに貢献する姿勢が重要です。
これも、ビジネスの現場でも一緒ですよね?

できることにフォーカスする

そしてこれも上記までで、8割方触れてしまっています。

ビジネスの現場では、商品を企画する人がおり、他には製造や調達、運営、営業、経理等管理部門、etc…と多くの職種の方々が共同して、一つの会社を経営しています。

MBAのクラスでも同様で、みんながみんな、何でも知っている超人、ということは100%あり得ません。

各々の得意分野・専門分野についてシェアし、お互いができることについてクラス貢献をしていくのが良い、MBAのあり方です。
何度も言いますが、これもビジネスの現場でも一緒ですよね?

後、若くて知識・経験が浅い方でもできることは多くあるはずです。
グループワークの日程調整をする、とか、資料をまとめる、とか、訪問先企業とのアポイントメントを取りに行く、とか。
知識・経験では、社会人経験が長い同級生にはかなわない部分が多く出てきてしまいます。
それは致し方ないので、自分ができることは何か?にフォーカスするのが良いです。


以上、MBAはメリットがある?役に立つ?について解説しきました。

書いて感じたのですが、この話って、本当に別にMBAに限らないのですよね。

役に立たせられるかどうかって、人生の大体において本人次第ですし、ビジネスの現場での考え方とMBAのクラス内での考え方って、ほぼ共通ですし。

その観点で総括するとMBAは非常に有用な学びの機会なのでは無いでしょうか。
はい、ポジショントークです。

カテゴリー
生産性・業務効率化

改めて考える根性論の肯定

根性論、という言葉がネガティブな意味合いを持ち久しくなりました。
著名なスポーツ選手をはじめ、根性論は良くないよね、という主張が出ており、また、いわゆる‟ブラック企業”の存在により、根性論は悪だ、というイメージが定着しました。
しかし、本当に根性論は不要な、意味が無いものなのでしょうか?

結論、根性論は必要で、効果があります。ただし、条件付きです。

根性論が嫌われる理由

根性論は何故嫌われるのでしょうか?

答えはシンプルで、無理強いをする場面でよく使われるからです。

ここ最近では、全くの感染症対策を行わず、
「一人一人が気をつけて、健康管理に万全の注意を払っていれば問題無し(よって、会社としての対策は不要)」
という経営者がいました。

営業成績で、会社としての戦略に欠ける状況で、社員一人一人の頑張りだけに依拠するような場面でも言及されます。
「なんで、成績が出ないんだ!もっと、頑張れ!」
「(店内から感染者が出たけれど)数字のために自分たちは頑張ろう!」

ここ近年では急激に是正されていますが、長時間労働でもそうです。
「なんで皆が頑張っているのに、お前は早く帰るんだ。もっと仕事しろ!」

いわゆる‟ブラック企業”というものの存在です。

このような、強いられた環境で、心や身体をすり減らす人が大勢おり、根性論にネガティブなイメージがついてきました。
そのため、根性論を肯定する言説は、奴隷的根性というような形で揶揄されるようになりました。

この観点での根性論否定は全く正しいと考えます。
上記の例は、極めて合理性に欠ける話だからです。

根性論の肯定

ただし、ある場面においては、極めて有効に機能するのも根性論です。

それは、戦略面もしくは方法論がしっかりしている状況で、その戦略や方法論を実行する場面においてです。

例えば、スポーツ選手で考えてみましょう。
科学的で無いトレーニングを長時間やっても無駄で、むしろ身体を壊すリスクが高いのは自明でしょう。
しかし、科学的なトレーニングを長期間行うのは当然に有効です。
ここで問題になるのは、では、その科学的なトレーニングを本当に長期間、間違いなく実行し続けられるのか?という点です。
成果を出している選手は、想像を絶する膨大な量のトレーニングを積んでいます。
そして、本当に栄光を掴めるかどうかわからない状況下で、その想像を絶する膨大な量を支えているのが、例えば「絶対に勝つ!」という精神から来るもの、つまり根性論です。

ビジネスの場面でもそうです。
営業を1件でも多くまわる、ブログを1本毎日更新する、今日はここまで絶対に終わらせる、etc。

新型コロナウイルスによる経済的影響もそうです。
一例では、銀行融資・VCからの投資、これを受けられるように最後の最後まで努力した会社は資金調達に成功しています。
(追い打ちをかける意図はありませんが、倒産をした企業の中には、経営者として別の会社に0円で売却をし負債を引き受けてもらまでの覚悟を決めたなら、存続の道はまだあったはずです。)

同じような能力を持った人間同士が成果を競い合った場合、勝敗をわけるのは、最後の+α、根性論です。

イメージとしては次の図です。

下の土台無しの根性論は、短期的には成果は出るかもしれませんが、人々を疲弊させ、強いては組織の崩壊につながっていきます。
(最近話題にあがっている、かんぽの不正も、具体的な戦略・戦術が無い状況で、数字と言うノルマを押し付けた結果として起きていますね。)

まとめ

これまでの内容をまとめると次のようになります。

  • 無理強いしてはいけない、従業員の疲弊や不正が起きる
  • 戦略や方法論があって機能する(科学的、合理的であること)
  • 最後の一押し、勝負をわける

結局、世の中で成功をおさめている人たちは、何かしら最後の最後で根性を見せています。
そして、これは日本だけに限らず、グローバルな話で共通です。

単純に条件反射的に根性論を否定するのは、人生と言う観点で損をします。
根性論を肯定的観点で捉えるてみるのはいかがでしょうか。

カテゴリー
生産性・業務効率化

【番外編】るろ剣「鵜堂刃衛」の最後から考える意思決定【学べるマンガ】

Twitter上で、るろ剣の「鵜堂刃衛」の画像を出しつつ、朝の鼓舞をしている方がいらっしゃいました。
「我・・・最強なり!」のアレです。
懐かし―、と思いつつ、今思うと「鵜堂刃衛」の対剣心戦最後の意思決定って極めて合理的だな、と感じました。
(「るろうに剣心」知らない人ごめんなさい。)

今回は趣向を変えて、マンガネタで書いていきます。

登場人物

「るろうに剣心」を知らない方のために。

剣心(けんしん):物語の主人公、ヒーロー役

薫(かおる):人質、5分後に窒息〇するヒロイン役

鵜堂刃衛(うどう じんえ):強烈なデメリット付きの強烈なバフを使う、悪役

剣心対刃衛の流れ

ヒーロー剣心との決戦前、悪役刃衛は人質にとったヒロイン薫に「心の一方(しんのいっぽう)」という催眠術をかけます。
これで薫の肺が麻痺し、5分後に窒息〇するヒロイン状態になります。

その後、悪役刃衛は自分にも催眠術「憑鬼の術(ひょうきのじゅつ)」を使い、パンプアップスーパーパワーアップします。
この技は、使用後は解除不可デバフがかかる、強烈なデメリットを抱えています。

悪役刃衛は何故、この技を使用したのでしょうか?

当然、ヒーロー剣心と「ギリギリの〇し合い」を楽しみたかった、というのが主でしょうが、意思決定の観点で見ると極めて合理的であることを感じます。

ヒロイン薫を助けるためには、窒息〇する前に悪役刃衛を撃破する必要があります。
会話を続けていたので、残された時間はおそらく1,2分。
それまで劣勢に立っていたヒーロー剣心は全力の抜刀術をもって、短期決戦で悪役刃衛を撃破しようと考えるはずです。
(というか、おそらくそれ以外に無い。)

それへの対抗手段は何でしょうか?

刃衛の意思決定

そう、強烈なデメリットを抱えている短期パワーアップ技「憑鬼の術」です。

私も格闘技含めてスポーツをまあまあガチ目にやっているのでわかるのですが、全力の全力で身体を動かすと、もつのは精々1分。
「憑鬼の術」もおそらく同様で、使用時の全力動作は、筋肉グリコーゲンを急激に消費するため、すぐに身体が動かなくなるはずです。
つまり、長期戦では使えず、本当にここぞという危機を乗り越えるための最終手段なのです。

ヒーロー剣心はヒロイン薫を助けるため、残された1,2分に全力を注いでくるはず。
これに打ち勝つためには、自分も全力の全力を注がないといけない。

悪役刃衛の最後の意思決定は、彼個人の趣味嗜好もありつつも、勝利を得るための最善の意思決定であると言えるわけです。

ビジネスでも同じ

ビジネスにおいても、ここで全力の全力を注がなければ、という場面がちらほらあります。

ビジネスはマラソンみたいなものなので、適度に休みつつ、緩急つけて取り組まないと心も身体ももちません。
会社のリソースも有限で、部署や走っているプロジェクトは複数あり、どこかにリソースを集中することは早々できません。

しかし、とんでもないチャンスが訪れた時、逆に会社が消し飛びかねない位の危機的状況の時、そんな状況もあり得ます。
こういう状況ではワークライフバランスとか言っている余裕は無く、短期間で全力の全力を注がないといけません。
会社もヒト・モノ・カネの全リソースを一点集中させる意思決定を行うはずです。

「勝負時」というやつです。

剣心対刃衛の最終決戦から、この「勝負時」を嗅ぎ分ける、学ぶ要素があったので、番外編としてしたためました。

カテゴリー
生産性・業務効率化

リモートワークは生産性が悪いらしい、が望まれているらしい

ピアボーナス「Unipos」を提供しているUnipos㈱より、「テレワーク長期化に伴う組織課題」に関する意識調査の結果が公表されました。
どうやら、リモートワークは生産性が悪くなるらしいです。
そして、それでもリモートワークの継続を望む人が多いらしいです。

リモートワークの生産性は研究ベースだと「よくわからない」

以前の記事で、リモートワークの生産性の記事を書きました。

様々な研究を横断的にレビューした結果として、リモートワークは個人にとっても企業にとっても、メリット・デメリットがあり、その生産性については「よくわからない」という結論です。

今回、Unipos社は、リモートワークの課題についてアンケート調査を実施しました。
その中でリモートワークの生産性について触れられていたので、今回取り上げます。

Unipos社の調査

調査概要

Uniposu社は、4月24日~27日の4日間にわたり、インターネットリサーチの方法で管理職333名を含む、総計886名の20-59歳男女にアンケート調査をとりました。

調査項目は下記の7つです。

  • リモートワークの導入状況
  • チームの生産性の変化
  • 部下の仕事ぶりの変化
  • 上司や同僚の様子の変化
  • リモートワーク長期化に伴う課題
  • リモートワーク開始にあわせて導入したITツールの生産性
  • コロナ影響収束後のリモートワーク継続の意思

とりあえず詳細はUnipos社リリースを参照ください。
自社システムの導入を促すポジション調査ではある印象ですが、n数は大きいので参考になるはずです。

検証材料から除外

リモートワークの導入状況については、クロス集計がされた資料があれば、言える事もでてくるのですが、これだけだと各回答にどのような影響があるのかわからないのでパスします。

ITツールの生産性も、導入した結果、生産性があがったのか下がったのか、それとも既存のITツールに対する評価も含みなのかがよくわからないのでパスします。
というか、従業員エンゲージメント向上ツールを導入した結果、生産性が高くなったが26.7%なのに対し、低くなったが23.3%もいるので、「結局、組織によるのでは?」疑惑があるので、これで何が言えるのかも不明ですし。

リモートワークで生産性は悪化、周囲の様子の把握に難点がある

悪化したというLOW層が50%存在

Unipos社調査をサマると下記のようなイメージになります。
HIは、生産性が高くなった、周囲の様子がよくわかった、リモートワークを継続したい、などのポジティブな反応。
LOWは、逆に低くなった、わかりづらい、リモートワークを継続したくない、というネガティブな反応です。
NLはニュートラルな反応を示しています。

Unipos社調査より作成

これを見ると、生産性は明らかに悪化したという反応が出ていることがわかります。
同様に、部下の仕事ぶりや、上司・同僚の様子についても、わかりづらいという反応が出ています。

一方、HI層はこの3項目に関しては、いずれも1桁%台なので、リモートワークによって生産性が高くなった、周囲の様子がよくわかるようになった、というのはマイノリティだ、ということがわかります。

NL層の存在が重要

不思議に思うのがNL層です。
NL層が3つの質問いずれも40%前後存在し、オフィスワークもリモートワークも大して変わらないと感じている層が結構なボリュームで存在することがわかります。

私は、このNL層が重要だと感じています。
オフィスワークとリモートワークを対立させた場合、仮に生産性が変わらないのであるならば、リモートワークを選択した方が良いはずだからです。
(個人レベルで見たら時間の節約になりますし、会社レベルで見てもオフィス費用という高い固定費を削減できるので。)

そう考えると、NL層はHI層と合算して考えるのが適切だと思われます。
つまり、リモートワークによって、0以上の生産性があった層(変化なしの0を含む)と、マイナス層がほぼ同じ割合がいるということです。

これだけ見ると、リモートワークでいいんじゃない?という考えに、やはりなってしまいますね。

とりあえず、多くの働く人はオフィスワークは嫌なご様子

生産性が低下した、周囲の様子がわかりづらい、というLOW層が50%前後存在する一方、リモートワークの継続を望む方も50%前後存在します。
特に管理職です(56.1%)。

そんなにオフィスワークは嫌か、と思いはしますが、まあそうですよね。

何はともあれ、新型コロナウイルスの影響が落ち着いても、リモートワークを経験した会社・人においては、リモートワークの継続圧力が高まることが予想されます。
こちらに関しては、予想どおり、既得権益化してきたようです。

課題認識

課題認識については、n数を分母として、割合で再作成しました。

Unipos社調査より作成

内容としては、概ねそうだろうな、というものです。

よくわからないのが、管理職の方が軒並みパーセンテージが高い点です。

これは、管理職の方が目線が高いから感じる課題意識も高いのか、それとも年齢層が高くなり最新のITツールを使いこなせない、文化になじめないからなのかが読み取れないからです。

どちらの可能性もありそうではあります。

アフターコロナはやはりリモートワークの社会になりそう

通して感じることとしては、二極化が進んでいくのだろうな、ということです。

まず、多くの人がリモートワークを望んでいることがわかりました。
その上で、生産については0以上とマイナスが半々ずつです。

アフターコロナの世界では、リモートワークを継続し生産性も下げずに対応しきった組織と、リモートワークを継続するも生産性が下がった組織やそもそもリモートワークをやれずにジリ貧で経営を続ける組織の2つに、大きく分かれていきそうな予感がします。
とりあえず、社会がリモートワーク化していくことは間違いなさそうです。
(それでも、トータルで見てみると前年比+〇%、みたいな少しずつには落ち着くのでしょうが。)

カテゴリー
生産性・業務効率化

「紙の名刺」が無くなる時代に~名刺交換はオンラインで!~

新型コロナウイルスの対策を検討している政府の専門家会議において、「新しい生活様式」が提言されました。
その中には「働き方の新しいスタイル」という項目が含まれており、更にその中には「名刺交換はオンライン」という言葉が書かれていました。
紙の名刺が無くなり、名刺交換はオンラインで行われる時代が、ようやく来るのでしょうか?

忙しい人向けまとめ

  • 政府の専門家会議より「新しい生活様式」が提言されている
  • その中には「働き方の新しいスタイル」も含まれている
  • テレワーク(リモートワーク)に加え、名刺交換についてもオンライン上で行うことが提言されている
  • オフィスへの出社も、会議も、そして紙の名刺も基本的には無駄
  • Sansan社の提供する「Sansan」や「Eight」を使えば、誰もが簡単に名刺交換をオンラインでできる

政府専門家会議より「働き方の新しいスタイル」が提言されている

政府の専門家会議の提言

新型コロナウイルスの対策を検討している政府の専門家会議において、「新しい生活様式」と題する対応案が提言されました。
影響が長期化することを前提に、感染拡大を長い目線で防いでいこうというものです。

内容としては、手洗いなどの基本的な感染対策から、日常生活上のエチケットや、新しい働き方への提言などが含まれています。

今回ポイントとしたいのは、最後の「働き方の新しいスタイル」の部分です。

働き方の新しいスタイル

専門家会議が提言した「働き方の新しいスタイル」について抜粋します。
資料全体は、末項の参考部分に元資料がありますので、そちらを参照ください。

  • テレワークやローテーション勤務
  • 時差通勤でゆったりと
  • オフィスはひろびろと
  • 会議はオンライン
  • 名刺交換はオンライン
  • 対面での打合せは換気とマスク着用

これまで、これからの時代、テレワーク(リモートワーク)は当たり前になってくるよね、ということを書いてきました。

強制的にリモートワークを実施して、多くの方が改めて「通勤っていらなくね?」「やっぱ、会議って無駄だよね」「(というか上司いらなくね?)」ということに気が付いたことかと思います。
仕事ができる人にとって、通勤や特に会議(商談もね)は時間を浪費させるだけの代物で、生産性はあまりありません。
言いたいけれども、世の中の風潮がそうはなっていなかったことが、ここにきていきなり明確になったのです。

はっきりと言います。
会議や商談は、仕事ができない人が、頑張って忙しく仕事している風を装うためのものです。
(一応、事前にアジェンダを決め、ゴール設定をし、参加者が必要な情報を頭にインプットしている前提の、極めて短時間のミーティングは有用だと思っている。ただ、1回の会議で1時間とか2時間とかって、かける必要全く無いと思うんだ。もちろん内容にもよるけれど。)

今回、政府の専門家会議より提言があったものに、リモートワークの話に加え、これまでどうしても納得のいかなかったものについて触れられていました。
そう、「名刺」です。

ようやく紙の名刺が無くなる時代が来るか?

紙の名刺っていらないよね

名刺管理クラウドサービス大手のSansan株式会社を中心に、先進性の高い企業やオピニオンリーダーが紙の名刺を不要とした提言をしてきました。
ただ、世の中のマジョリティは、やはり紙の名刺をベースにした、旧来のビジネスコミュニケーションをとってきました。
今でこそSansan社の名刺管理サービス「Eight」は一般的なものになってきましたが、数年前までは「流行りもの好き」扱いされたものです。

リモートワークが当たり前になる時代も、紙の名刺が無くなる時代もまだまだ先だと思っていましたが、良くも悪くも、一気にそのような風潮が到来しました。
今回は、それに政府の専門家会議からの提言もあるわけです。

なお、名刺の交換そのものはいらないとは思っておらず、一定の有用性があると考えています。
全くの初対面の相手ですと、どのような人でどういうポジションについているのかは当然わかりません。
相手の知識の度合いや、仕事に対する温度感もわからないので、話をするにしても、情報のメッシュ感をどれくらいの粒度に設定するか、掴みづらいものです。
ですので、最初の挨拶は名刺を元に、軽く挨拶と自己紹介をして、相手のことを掴むというのは必ずしも無駄だとは思っていません。
(ようは、アイスブレイクに使える、ということですね。)

しかし、別にそれが「紙」である必要性が無いのです。

名刺交換はオンラインでできる

名刺交換オンラインサービスは、現状ほぼほぼSansan社の独壇場です(シェア8割以上)。
他にもLINE社が提供するLINE myBridgeもありますが、セキュリティ的に不安に思う人もいるでしょうから、現状ではSansan社一択の状況かと思います(まわしものじゃないですよ)。

Sansan社が提供する名刺交換オンラインサービスは大きく2種類が存在します。

  • Sansan
  • Eight(企業向けプレミアムと個人向けプレミアム、個人向け無料プランがある)

「Sansan」は全社的な名刺データサービスを構築するものです。
ザ・モデル型のセールス活動を行うため、効率的に取引先情報をデータベース化し、リード獲得からカスタマーサクセス活動にまで活かしたい場合は、「Sansan」を導入するのは、検討の価値があるかと思います。

「Eight」は、あくまでも個人レベルで名刺管理を行うものです。
これを企業向けプレミアムで契約すると、各々の名刺情報を社員同士で相互に閲覧できるようになります。
ただの共有レベルでの活用ならば「Eight」で良いでしょう。

オンラインでの名刺交換の方法

それでは実際に名刺交換をオンラインでやる方法を参考までに紹介します。

結論、QRコードでやります。

スマートフォーンに表示したQRコードをカメラにかざし、先方が画面越しで読み取れるようにすれば良いです。
その際の注意点としては、Zoomなどのバーチャル背景を使用している場合で、名刺交換のタイミングでバーチャル背景をオフにした方がよいでしょう。
スマートフォンが背景で隠れてしまう場合もあるからです。

もう一つが、バーチャル背景にQRコードを埋め込む方法です。
会議に途中参加する場合、一々名刺交換をしていては煩雑ですから、背景にQRコードを表示して、いつでも読み取れるようにすると利便性は向上しますし、配慮も行き届いている感があって良いです。

どちらの方法もEightとZoomを利用している前提ですが、詳細な方法がSansan社ブログにありましたので参照ください。

最後に

これまで見てきた通り、リモートワークやWEB会議だけでなく、名刺交換もオンライン上で簡単にできるような時代になりました。
決して特別なIT知識が必要なわけではなく、大多数の人が当たり前に使える、本当に簡単なものです。

結局の所、ハードルになるのは「固定概念」(とそれに凝り固まった人たち)だけです。

ようやく、紙の名刺を無くせる風潮が来たのです。
人生の貴重な時間を無駄に浪費しないためにも、ビジネスを効率的に進めてより高い業績を出していくためにも、今回のウイルス騒動を逆にチャンスにして、不要な固定概念を取り払っていきたいものです。

揺り戻しでアナログな文化が逆に持て囃され過ぎないことを、願うばかりです。

(参考)「新しい生活様式」の実践例(厚生労働省公開資料9ページ)全文

(1)一人ひとりの基本的感染対策

感染防止の3つの基本:①身体的距離の確保、②マスクの着用、③手洗い

  • 人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける。
  • 遊びに行くなら屋内より屋外を選ぶ。
  • 会話をする際は、可能な限り真正面を避ける。
  • 外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用
  • 家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる。
  • 手洗いは30秒程度かけて水とせっけんで丁寧に洗う(手指消毒業の使用も可)

※ 高齢者や持病のあるような重症化リスクの高い人と会う際には、体調管理をより厳重にする。

移動に関する感染対策

  • 感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は控える。
  • 帰省や旅行は控えめに。出張はやむを得ない場合に。
  • 発症したときのため、誰とどこで会ったかをメモにする。
  • 地域の感染状況に注意する。

(2)日常生活を営む上での基本的生活様式

  • まめに手洗い、手指消毒
  • 咳エチケットの徹底
  • こまめに換気
  • 身体的距離の確保
  • 「3密」の回避(密集、密接、密閉)
  • 毎朝で体温測定、健康チェック。発熱または風邪の症状がある場合はムリせず自宅で療養

(3)日常生活の各場面別の生活様式

買い物

  • 通販も利用
  • 1人または少人数ですいた時間に
  • 電子決済の利用
  • 計画をたてて素早く済ます
  • サンプルなど展示品への接触は控えめに
  • レジに並ぶときは、前後にスペース

娯楽、スポーツ等

  • 公園はすいた時間、場所を選ぶ
  • 筋トレやヨガは自宅で動画を活用
  • ジョギングは少人数で
  • すれ違うときは距離をとるマナー
  • 予約制を利用してゆったりと
  • 狭い部屋での長居は無用
  • 歌や応援は、十分な距離かオンライン

公共交通機関の利用

  • 会話は控えめに
  • 混んでいる時間帯は避けて
  • 徒歩や自転車利用も併用する

食事 ・持ち帰りや出前、デリバリーも

  • 屋外空間で気持ちよく
  • 大皿は避けて、料理は個々に
  • 対面ではなく横並びで座ろう
  • 料理に集中、おしゃべりは控えめに
  • お酌、グラスやおちょこの回し飲みは避けて

冠婚葬祭などの親族行事

  • 多人数での会食は避けて
  • 発熱や風邪の症状がある場合は参加しない

(4)働き方の新しいスタイル

  • テレワークやローテーション勤務
  • 時差通勤でゆったりと
  • オフィスはひろびろと
  • 会議はオンライン
  • 名刺交換はオンライン
  • 対面での打合せは換気とマスク着用
カテゴリー
生産性・業務効率化

最も効果的な午後の集中力を上げる方法

午後は、ランチも食べて満足なのですが、眠くて仕方がありませんね。
眠気は集中力を妨げる大きな要因です。
眠い、となってしまったら気合と根性でどうにかなる世界でもありません。
この眠気を防ぎ、午後の集中力を上げる方法について見ていきます。

忙しい人向けまとめ

  • ランチは13時~14時の間にとる:貴重な時間の確保のため
  • ランチでは炭水化物を食べない:血糖値の低下により眠くなる
  • ランチ後、コーヒーを飲む:カフェインの眠気防止効果は劇的
  • コーヒーを飲んだら、15分の仮眠をとる:仮眠は効果的

午後の眠気が集中力を上げる妨げになっている

人にはリズムがあります。

こちらのグラフを見て下さい。
これは、人の24時間の内の眠気の強さを示したものです。

こちらにある通り、午後の時間帯、特に13時から16時の間、人の眠気は強くなります。
実際、世界中の多くの研究で、この時間帯に作業ミスが多いこと、交通事故が多いこと、などが示されています。

つまり、午後の時間帯は、生理的にどうしても眠気を感じてしまう、これにより集中力が下がってしまうのです。

それでは具体的にどのように対処をしていけば良いでしょうか?

ランチは13時~14時の間にとる

まず最初にすべきは、ランチの時間をずらすことです。

理由は、貴重な時間の確保にあります。

こちらのグラフを見て下さい。

このグラフの通り、世の中のほとんどの人が12時から13時の間にランチをとります。
つまり、この時間帯は混みあうのです。

入りたいお店に入り辛い、入れても食事が出てくるまで時間がかかる、コンビニで調達しようにもレジが並んでいる。
12時から13時は、混みあうので、この時間帯にランチをとるのは時間の無駄です。

シフト勤務などでどうしても、この時間帯でしかランチに行けないのであれば致し方ないですが、自分自身で時間をコントロールできるのであれば、この時間帯は避けましょう(仕事を変えた方が良いとは思いますが)。
ランチは12時に、というのはどこかの誰かが勝手に決めた、ただの固定概念なので、きれいさっぱり捨て去りましょう。

これだけで、この後にすべきことの時間確保ができます。

ランチでは炭水化物を食べない

次に考えることは食べる内容です。

結論、ランチでは炭水化物は避けて下さい。

炭水化物は、お米、麺類、パンなどに多く含まれています。
丼ものやラーメン、パスタ、サンドイッチ、総菜パンなど、これらのメニューはランチでは食べないようにしましょう。

理由は血糖値の急激な上昇と、その後の急激な減少を抑えるためです。

こちらのグラフを見て下さい。
これは、人が炭水化物を多く含む食事をとった際の血糖値の動きを示したものです。

この食事後の急激な血糖値の低下は、脳の活動に使うエネルギーの一時的な低下も招くため、激しい眠気につながります。
食事後30分から2時間ほどの間、血糖値が安定せず、集中力が低下した状態が続くのです。

これと、ヒトのサイクルが被るため、二重で集中力を低下させていきます。
逆に言うと、炭水化物をとらなければ、集中力を低下させる要因を一つ取り除けるのです。
(ダイエット、つまり減量にも良いので、二重でお得です。)

これは、集中力を阻害させる要因を一つ取り除く方法ですが、次の2つは集中力を向上させる方法です。

ランチ後、コーヒーを飲む

コーヒーは眠気に効果的なのは、よく知られた事実ですね。

実際にコーヒーは、眠気の抑制に劇的な効果があります。

こちらのグラフを見て下さい。
これは、20時間起き続けた後にカフェインを摂取し、その後の業務遂行能力がどのように変化するのかを示した図です。

この通り、カフェイン摂取後、集中力(作業改善)について、1時間以内に効果が出始め、その後2時間程度は効果が継続します。

人のサイクルと食事後の血糖値変化の影響に、ちょうど被らせる形になるので、ランチ後にコーヒーを飲むのは、クリティカルにプラスになります。

コーヒーを飲んだら、15分の仮眠をとる

次が仮眠です。

眠いなら、眠ればいいじゃない、というシンプルな脳筋的発想ですね。

実際、仮眠は眠気の改善に劇的な効果を発揮します。

多くの実験により、15分~30分程度の短時間の睡眠により、眠気の改善と作業効率の維持(低下の防止)につながることが示されています。

これは短くても、また長すぎてもよくないことがわかっています。
(中途半端に昼寝をして、午後、ずっと頭がボーっとした経験がある方は多いでしょう。)

繰り返しますが、15分~30分程度の仮眠です。

お昼ご飯を食べて、コーヒーを飲んだ後、耳栓をして、アイマスクをつけて、15分仮眠するのです。

30分以内に食事を終える、その後15分仮眠とる、とするならば最低でも15分を確保でき、その時間を有意義に使えることも指摘できます。
これが、お昼の時間をずらす効能です。
朝の内にお昼ご飯を用意してしまって、買いに行ったり食べに行く時間を節約するのも手です。

これで、午後の時間を有意義に使えるでしょう。

まとめ

以上、

  • ランチは13時~14時の間にとる:貴重な時間の確保のため
  • ランチでは炭水化物を食べない:血糖値の低下により眠くなる
  • ランチ後、コーヒーを飲む:カフェインの眠気防止効果は劇的
  • コーヒーを飲んだら、15分の仮眠をとる:仮眠は効果的

これらを全て行えば、午後の眠気による集中力の低下を、劇的に改善することができます。

しかも、難しくなく、簡単にできることです。

お昼の時間は自由に使いたい、意識が高い方ならば勉強したい、と思うかもしれません。
しかし、午後の時間を非効率的に消耗させてしまうならば、素直に休憩にあてた方が良いです。

お昼くらい、外に散歩に行きたいんだ、外に食べに行きたいんだ、という人もいるかもしれません。
別にそれは構いませんが、基本的には時間や集中力(眠気)とのトレードオフなので、何を取り、何を捨てるのかは、よく考えた方が良いでしょう。

なお、職場で昼寝をするのを良しとしない会社もあります。
どう考えたって非合理的ですので、そのような会社だったのならば、早々に転職先を探しましょう。
時間を効率的に使いましょう、という話をしている中で、在籍していること自体が無駄な会社に勤め続ける理由は無いです。
さっさと見切りをつけて、もっと条件の良い所にうつりましょう。

モバイルバージョンを終了