改めて考える根性論の肯定

生産性・業務効率化

根性論、という言葉がネガティブな意味合いを持ち久しくなりました。
著名なスポーツ選手をはじめ、根性論は良くないよね、という主張が出ており、また、いわゆる‟ブラック企業”の存在により、根性論は悪だ、というイメージが定着しました。
しかし、本当に根性論は不要な、意味が無いものなのでしょうか?

結論、根性論は必要で、効果があります。ただし、条件付きです。

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根性論が嫌われる理由

根性論は何故嫌われるのでしょうか?

答えはシンプルで、無理強いをする場面でよく使われるからです。

ここ最近では、全くの感染症対策を行わず、
「一人一人が気をつけて、健康管理に万全の注意を払っていれば問題無し(よって、会社としての対策は不要)」
という経営者がいました。

営業成績で、会社としての戦略に欠ける状況で、社員一人一人の頑張りだけに依拠するような場面でも言及されます。
「なんで、成績が出ないんだ!もっと、頑張れ!」
「(店内から感染者が出たけれど)数字のために自分たちは頑張ろう!」

ここ近年では急激に是正されていますが、長時間労働でもそうです。
「なんで皆が頑張っているのに、お前は早く帰るんだ。もっと仕事しろ!」

いわゆる‟ブラック企業”というものの存在です。

このような、強いられた環境で、心や身体をすり減らす人が大勢おり、根性論にネガティブなイメージがついてきました。
そのため、根性論を肯定する言説は、奴隷的根性というような形で揶揄されるようになりました。

この観点での根性論否定は全く正しいと考えます。
上記の例は、極めて合理性に欠ける話だからです。

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根性論の肯定

ただし、ある場面においては、極めて有効に機能するのも根性論です。

それは、戦略面もしくは方法論がしっかりしている状況で、その戦略や方法論を実行する場面においてです。

例えば、スポーツ選手で考えてみましょう。
科学的で無いトレーニングを長時間やっても無駄で、むしろ身体を壊すリスクが高いのは自明でしょう。
しかし、科学的なトレーニングを長期間行うのは当然に有効です。
ここで問題になるのは、では、その科学的なトレーニングを本当に長期間、間違いなく実行し続けられるのか?という点です。
成果を出している選手は、想像を絶する膨大な量のトレーニングを積んでいます。
そして、本当に栄光を掴めるかどうかわからない状況下で、その想像を絶する膨大な量を支えているのが、例えば「絶対に勝つ!」という精神から来るもの、つまり根性論です。

ビジネスの場面でもそうです。
営業を1件でも多くまわる、ブログを1本毎日更新する、今日はここまで絶対に終わらせる、etc。

新型コロナウイルスによる経済的影響もそうです。
一例では、銀行融資・VCからの投資、これを受けられるように最後の最後まで努力した会社は資金調達に成功しています。
(追い打ちをかける意図はありませんが、倒産をした企業の中には、経営者として別の会社に0円で売却をし負債を引き受けてもらまでの覚悟を決めたなら、存続の道はまだあったはずです。)

同じような能力を持った人間同士が成果を競い合った場合、勝敗をわけるのは、最後の+α、根性論です。

イメージとしては次の図です。

下の土台無しの根性論は、短期的には成果は出るかもしれませんが、人々を疲弊させ、強いては組織の崩壊につながっていきます。
(最近話題にあがっている、かんぽの不正も、具体的な戦略・戦術が無い状況で、数字と言うノルマを押し付けた結果として起きていますね。)

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まとめ

これまでの内容をまとめると次のようになります。

  • 無理強いしてはいけない、従業員の疲弊や不正が起きる
  • 戦略や方法論があって機能する(科学的、合理的であること)
  • 最後の一押し、勝負をわける

結局、世の中で成功をおさめている人たちは、何かしら最後の最後で根性を見せています。
そして、これは日本だけに限らず、グローバルな話で共通です。

単純に条件反射的に根性論を否定するのは、人生と言う観点で損をします。
根性論を肯定的観点で捉えるてみるのはいかがでしょうか。

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