アフターコロナにおいては、リモートワーク拡大に伴う巣ごもり消費の影響で、ペット市場が活況になりそうです。
そこで最近、市場が産まれだしたペット・テック市場について、仮に参入した場合の事業規模について考えていきます。
お題:ペット・テック市場に参入した場合の事業規模を求める
こちらの記事で書いた通り、アフターコロナのペット市場は拡大していくものと考えられます。
この前提で考えた時に、仮にペット・テック市場に参入した場合、どれくらいの事業規模になるのかを考えてみます。
試算
さくっと行きます。
ベースとしては世帯数で、そこからどれくらいの人たちが飼育しているのか、今後市場はどれだけ成長が見込めるのか、利用状況はどうか、を考えます。
数式で表現すると、次のようになるでしょう。
事業規模 =
世帯数 × 世帯飼育率 × 増加予測率 × アプリ使用率 × 課金率 × 月額課金額 × 12ヶ月
数字もはめてみます。
資料としては、一般社団法人ペットフード協会が出している「全国犬猫飼育実態調査」を参考にします。
とりあえず、メジャーな犬・猫に限定しました。
熱帯魚とか、鳥類・ハムスターのようなものまで含めていくとキリが無いですし、ペット・テックをやるにしても対象動物を絞らないと、やりづらいと思いますので。
それぞれ、フェルミ推定らしく数字の仮説をおいてみても良いのですが、まあググれば一発で出る世界の話なので省略します。
参照するのは、上記リンク先資料内にある「全国犬・猫 推計飼育頭数」部分です。
私が都心に住んでいるからなのか、あまり実感が無いのですが、結構な人が犬・猫を飼っているのですね。
この数字を計算式にはめてみると、次のようになります。
これは、ペット・テック+ペット・フードを織り交ぜて、単価を高くした設計としました。
イメージとしては、ペットの監視機能付き自動給餌機+ペット・フードで、ペット・フードは、その動物個体に応じて成分をカスタマイズしたものを想定しています。
リンク先にあるような、オーダーメイドサプリメントのようなイメージですね。
(普通にマルチビタミン・ミネラルを飲んでいればいいような気もするのですが、こういうサービスもあるんですね。)
数時間として見てみると、ざっくり約60億円とまあまあな規模感です。
結論
上記は自社利用率が全体の1%前提で、サービス単価も給餌機本体とペット・フード代のみです。
- 飼育相談や健康管理アドバイスをオプションで組み込み、近隣の動物病院と連携したようなサービスを開発する。
- 先行者利益をとる形で、ガツっと広告宣伝費投下してマーケット創造とシェア獲得を図る。
そんな形で展開すれば、200億円くらいまでは十分に拡大できそうな気もしますね。
とは言え、べらぼうに規模が大きいわけでも無いので、手ごろなサイズ感まで成長させ、その後はExit(事業売却)をするようなイメージになるでしょうか。
スタートアップ的な組成でやるとよさそうです。
まだプレイヤーは少なく、またこれから一気に拡大していく領域なので、興味のあるベンチャー起業家はチャレンジしてみる価値は十分にありそうですね。
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