収入による幸福度の増加には上限があることが知られています。
一方で、ブリティッシュ・コロンビア大学の研究によると、お金があることにより日々の悲しみの経験が少なくなることが示されています。
そして、その結果として幸福度を間接的に高める効果があるとしています。
収入による幸福度の増加には上限がある
アメリカ・インディアナ州にあるパデュー大学が行った研究によると、収入による幸福度の増加には増減があり、国や地域にもよるのですが、400万円程から1,400万円程のレンジの中で頭打ちになるとされています。
この種の研究は各国各研究者により様々に行われているのですが、概ねこのレンジ感で収まる、ということが知られています。
(繰り返しますが、この金額には地域や社会による影響があります。)
逆に表現すると、上限はあるものの、一定程度、幸福はお金で買える、という相関性について示されている、と言えます。
収入により悲しみを減らす効果がある
上述の通り、収入による幸福度の増加には上限があることが知られていますが、一方で、悲しみとの関連性についてはあまり知られていません。
誤解を受けやすいことなのですが、幸福感と悲しみは正反対の感情ではなく、異なる感情の状態です(関連する感情でありつつ、どちらも両立し得る感情です)。
ブリティッシュ・コロンビア大学は、収入と幸福の関係を調査しました。
この幸福とは、富が幸福よりも悲しみに大きな影響を与えているの可能性があるのでは?という先行研究を受けてのものです。
その結果、収入が高いほど、日々の悲しみの経験が少なくなることが示されました。
この結果は、関連する人口統計やストレス、被験者の日々の時間の使い方等では説明ができないものでした。
この研究では、お金が幸福感の増加よりも、悲しみを減らすのに有効な手段となっており、そしてそれが間接的に幸福度を高める効果があるのでは、ということを示唆しています。
もちろん、この話は相関性のものであり、因果関係を示したものではありません。
しかし、幸福はお金で買える、ということを一定程度証明している一つの証拠ではないかと考えられます。
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