冷たいシャワーを浴びるとメンタルヘルスの改善につながる可能性

仕事と健康,運動

冷たいシャワーを浴びることによる健康増進の効果や、認知機能向上の効果が知られています。
その他にもメンタルヘルスの改善についても報告をする研究があります。
霊長類が数百万年の進化の過程で経験してきた体温の一時的な変化(寒中水泳など)などの生理的なストレス要因を欠いた生活が脳の機能不全を引き起こしている可能性がある、とのことです。

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冷たいシャワーを浴びることにより何故、心身にプラスの影響が出るのか?

冷たいシャワーを浴びると様々なポジティブな効果があります。

例えば、健康増進の効果であったり、認知機能の向上効果であったり、です。

それではなぜ、冷たいシャワーを浴びると心身にプラスの影響が出るのでしょうか?

ホルモンの観点では次のような説明があります。

人は冷たいシャワーを浴びると交感神経系が刺激され活性化します。
それにより、ノルアドレナリンというホルモンが放出され、これにより心拍数や血圧の上昇が起き、血流の改善につながり健康増進効果が出る、ということです。
脳内でもノルアドレナリンのシナプス放出が増加することが知られています。

他にも、新陳代謝の活発化により、健康や認識機能へのポジティブな影響が出る、という説明もあります。

次の研究では進化学的な観点で、この問いへの仮設を検証しています。

Adapted cold shower as a potential treatment for depression - PubMed
Depression is a debilitating mood disorder that is among the top causes of disability worldwide. It can be characterized by a set of somatic, emotional, and beh...

その仮説とは、霊長類が数百万年の進化の過程で経験してきた体温の一時的な変化(寒中水泳など)などの生理的なストレス要因を欠いた生活をしており、このような「熱運動」の不足が脳の機能不全を引き起こしているのではないか、というものです。

他にも、人によりこの状態がより顕著に出る遺伝的な構造を持っている場合も有り得る、としています。

つまり、現代社会の自然から受けるストレスが減少し、それがかえって脳にとってのストレスになっている可能性がある、ということです。

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冷たいシャワーを浴びるとメンタルヘルスが改善する可能性の実験

上述の実験では、1日1~2回、冷水シャワー(20℃、2~3分、その前に5分間の段階的適応を行い、ショックを和らげる)を浴びることを数週間から数か月間実施し、メンタルヘルスに与える影響を見ています。

そして、実験の結果として、冷たいシャワーにより抑うつ症状を緩和することが示されました。

なお研究者は、仮設の検証のためには、より幅広い分野での厳密な研究が必要である、としています。

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