睡眠は人の健康に非常に重要なものです。
しかしながら、昼寝を頻繁にする人は、そうでない人よりも若くして亡くなる傾向がある、という研究もあります。
これは因果関係を示すものではなく、疲労や疾病が要因と考えられますが、健康を害するサインであるとは言えます。
睡眠不足は身心に多大な悪影響を与える
睡眠不足が身心に多大な悪影響を与えることは広く一般的に知られており、公衆衛生上の課題であると考えられています。
悪影響とは、身体へのダメージ、不安の増大、生産性の低下、認知症リスクの増大、と言った物があげられます。
他にも、先延ばし行動の増加やリスクのある判断をポジティブに歪める、というようなあまり知られていない悪影響も存在します。
そのため日々の睡眠不足を補うため、仮眠、例えば昼寝をする、というような行動が推奨されています。
しかしながら、昼寝を頻繁にする人は若くして亡くなる傾向がある、という研究が存在します。
昼寝を頻繁にする人は若くして亡くなる傾向がある模様
ケンブリッジ大学の研究では、昼間に1時間以上の昼寝を頻繁に取る人は、そうでない人に比べて若くして亡くなる傾向があることが示されています。
この研究では40歳から79歳までのイギリス人男性約1万6千人を対象に、13年間に渡る追跡調査が行われました。
その結果、1日に1時間以上の昼寝をする人、1日に1時間未満しか昼寝をしない弘、まったく昼寝をしない人の3グループに分類され、この内、1日に1時間以上の昼寝をする人は、そうでない人に比べて死亡率が32%も高かったことがわかりました。
死亡要因は様々に存在しますが、心臓病やがん、呼吸器系疾患などが含まれていました。
研究では、性別や社会経済的地位、アルコール、うつ病などの精神疾患などについても考慮されています。
おそらく昼寝そのものが問題ではない
この研究は、因果関係を示すものではなく、あくまでも相関性を示すものです。
そして研究者も、おそらく昼寝そのものが問題なのではなく、疲労や、疲労の原因となる基礎的な健康状態が関連しているのでは、としています。
つまり、日中に過度な疲労を覚え、睡眠を欲する、というような状況は健康を害しているサインである可能性があるのです。
忙しい現代社会において、十分な時間と質の睡眠をとるのは難しいことかもしれません。
しかし、長い時間、眠気を覚えているという人は、身心の疲労の原因を追究し、解消するための取り組みを行った方が長期的な健康のためにも良いと言えるでしょう。
言うは易しですが。
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