コロナ影響で消費が激増したもの7選

統計・経済

新型コロナウイルス影響により、人々の消費動向は大きく変化しました。
今回は、消費が激増したものを7つ程ピックアップして紹介していきます。

なお、作成しているグラフは、2015年から2019年の各月(1月~6月)の平均を算出(過去5年平均)、
その各月の過去5年平均で、2020年の1月~6月の金額を除したものとなります。
つまり100%であれば、過去5年平均と比較して、概ね消費額が同額だった、となります。

出典は、総務省の家計調査となります。

「激減したもの」に関しては、こちらも参照ください。

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ゲームソフト・テレビ

まず1番目はゲームソフト・テレビです。

これはわかりやすい消費ですね。

「巣ごもり消費」の代表格と言って良いでしょう。
元々増加傾向が見られたゲームソフト消費が、コロナ影響が顕著になりはじめた2月から急増、安定して200%超の消費となっています。

さらにそれに重なる形でテレビも安定して消費増が続き、6月は給付金特需の影響により300%超の急増となっています。

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保健用消耗品

2番目は保健用の消耗品です。

これもわかりやすい消費です。

コロナ影響がではじめた2月から消費が増えており、買占め対応の落ち込みからの、全国的なリモートワークの増加により、4月以降、消費が急増したとみて良いでしょう。

一方、このジャンルの商品は、一定の日持ちがあるため、7月以降、場合によっては来年の反動減が考えられます。
トイレットペーパーの買占めを行った家庭の、今のストック状況って、どうなっているんでしょうね?

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各種学校系支出

3番目は学校系の支出です。

これは緊急事態宣言による、休校影響が大きく響いています。
本来なら3月4月で消費されるものが落ち込み、消費のタイミングが5月6月にずれ込んだと考えられます。
消費額としては大きな変化は見られません。

一部、書斎系消費に関しては、給付金特需とリモートワーク増加の影響があると考えられます。

各種家具類

4番目は、各種家具類です。

まずリモートワークの増加に伴い、作業をする机が必要だよね、という形でテーブル類の消費が2月に増加しています。
次に、家にこもって生活をするにあたり、自炊が増えたであろう結果として食器戸棚の消費が3月に増加。
あわせて、快適な生活を行いたいであろうとの推測からベッド類も小さいなスパイクを3月に作っています(それでも150%)。

4月は2月3月の消費からの反動が来て、5月以降に再度全ての項目で増加が見られます。
5月以降の消費増は、新生活のずれ込み影響と給付金特需影響が考えられます。

ここまではある程度、イメージしやすいものであったと思います。
ここからは、聞けば成るほど、と思いますが、パッとは出ないものを選出しました。

スクーター等の自動車以外の移動手段

5番目は、スクーター等です。

スクーター等の販売が2月に激増しています(800%!)。
驚くべき増加量です。

これは、買い物に行く移動手段をバスや電車等に頼っていた人たちが、感染リスクを避けるため、スクーター等に切り替えたことが大きく影響しています。

あわせて、自動車教習料も緩やかながら増加傾向が見られます。
これは、リモートワーク影響により、「日中に通うことが可能となった人たち」による消費が推測されます。
5月以降に改めてスクーター等の消費が増加していますが、それに目線をあわせる形で通った人もいるでしょう。

6月の消費増は、これもまた給付金特需が大きく影響しているものと考えられます。

理美容電化製品

6番目は、理美容電化製品です。

これが増加している理由は、いくつか複合的な要因があります。

  • お店に行くことによる感染リスクの忌避
  • リモートワーク増加により、お店で整えなくても、自宅で簡単に整えられれば良いというマインド
  • リモートワーク増加による、自分でセッティングする時間の増加
  • 給付金特需

ここには掲載していませんが、化粧品類の消費減とも連動している消費増と言えます。

腕時計

7番目は、腕時計です。

まず、2月以降、「不要不急」の支出として大きな落ち込みが見られました。
リモートワーク増加により、そもそもとして腕時計って必要無いよね、というマインドも働いたでしょう。

加えて、新生活のズレ込み影響もあります。

腕時計と言えば、新生活における贈り物等で典型的に候補にあがるジャンルの商品です。
これが高校・大学でずれ込んだことにより、消費が後ろにスライドしたことが挙げられます。

さらに給付金特需の影響があります。

腕時計は、高額商品になれば何十万もするものも珍しくありません。
6月に、給付金を得た機会に、と高級腕時計を手にした方も多いでしょう。

(番外編)暖房類

最後に番外編的に、コロナ影響が半分ありつつ、他要因も混ざったものを紹介し、本稿を締めます。

地味に消費が伸びたのが暖房類です。

思い出していただきたいのですが、この5月6月は寒い梅雨でした。
冷夏の影響により暖房を購入したのが増えたのでしょう。
(反動か、7月8月は異常な暑さですが。。。)

リモートワーク増加により、自宅で過ごす時間が増えたのも指摘できますね。

消費の変化というものは、時勢の変化を大きく受けるものです。
この種の統計をウォッチすることは、消費者行動の変化を察知すること、読み解くことにつながります。
是非、興味を持って調べてみるのをお勧めします。

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