新型コロナウイルス影響により、人々の消費動向は大きく変化しました。
今回は、消費が激減したもの7選の第2弾です。
なお、作成しているグラフは、2015年から2019年の各月(1月~6月)の平均を算出(過去5年平均)、
その各月の過去5年平均で、2020年の1月~6月の金額を除したものとなります。
つまり100%であれば、過去5年平均と比較して、概ね消費額が同額だった、となります。
出典は、総務省の家計調査となります。
タクシー代
1番目はタクシー代です。
外出自粛やリモートワーク影響により、移動自体が減少した、という点も指摘できるのですが、やはりリアルな感染リスクに関する報道の方が大きいと考えられます。
新型コロナウイルス感染拡大の初期段階で、「タクシー運転手が感染した」「特定のタクシーに乗車した人が感染した」という報道が広く飛び交ったのは記憶に新しいです。
移動の減少もありますが、イメージの悪化も大きく影響している落ち込みです。
あわせて、駐車場利用も激減しています。
インテリア
2番目はインテリアです。
これは正直、予想に反したものでした。
というのも、リモートワーク影響により、Web会議が増加し、各人のプライベートな空間が表に出やすい環境になるであろうという前提があったからです。
人によっては、当然、自分のプライベートを会社の人に見せるなど、考えるだけでも嫌だ、となることも考えられますが、同様に逆の事も言えます。
インスタ映えでは無いですが、「Zoom映え」という言葉が出たように、自身の部屋を装飾し、画像映えし見せるという消費動向が起きたとしてもおかしくないと考えました。
結果として、その予想は外れたようです。
なお、あわせてですが、畳の張替えも激減した模様です。
口紅
3番目は口紅です。
化粧品全般で消費が落ちているのですが、特に口紅の落ち込みは大きいです。
化粧品全般が落ち込むのは、外出自粛とリモートワーク影響ですね。
Zoom等のWeb会議システムは、肌を良く見せる調整機能もついているので、化粧自体を不要とする方が増えました。
さらに口紅は、マスク着用との相性が悪い点も指摘できます。
緊急事態宣言明け後、一定、オフィス出勤に戻った会社もあるので、消費が回復していますが、マスク着用が常態化した社会において、市場として縮小したジャンルになると言えるでしょう。
習い事
4番目は習い事です。
これは純粋に、外出自粛影響が大きく響いています。
新年度のずれ込み影響で、習い事をはじめるタイミングを逸した子どもも多かったでしょう。
個人レベルで開業している事業所も多く、他の収入源が無い場合には非常に厳しい家計状況に陥っている、という声を聞きます。
各事業所、なんとかWeb経由のサービス提供に切り替えられないか、模索しているという声もあわせて聞きます。
スポーツジム
5番目はスポーツです。
スポーツジムというジャンルは、健康意識の高まりの中、非常に消費が増えているジャンルでした。
筋トレ系YouTuberもここ数年で大きく増加し、個人開業しているジムも増えました。
その中でのコロナ影響で、多くのジムが非常に厳しい経営環境に陥っています。
習い事と同様、何とかWeb経由でサービス提供をできないか模索している所も多いと聞きます。
入場者数をしぼったり、利用を予約制に切り替えたりと、工夫をこらしている所も多いですね。
ゴルフ
6番目はゴルフ用品です。
若干面白い数字の動きをしており、3月はむしろ消費の伸びが大きいのが見て取れます。
しかし、4月以降は減少した状態が続いています。
ゴルフ自体は3密では無いため、感染リスクは小さいのですが、やはり印象と言いますか、気持ちの悪さ的なものを感じる方は多いのでしょう。
ゴルフ業界自体が縮小を続けている中でしたので、より一層、産業の縮小が予想されます。
葬儀関係
最後が葬儀関係です。
冠婚葬祭系は、各所で見送りがありました。
葬儀関係も、その影響を大きく受けています。
また、元々、誰かが来るのを負担に感じ、家族葬で済ませる家庭も増えていました。
今回のコロナ影響もあるので、感染リスクや経済不安と併せて、より一層、「家族葬で」という消費行動となったのでしょう。
件数自体は大きく減少する業界では無いので、如何に、人間関係のつながりの変化を捉えたサービスを提供できるか、で葬儀業界の舵取りは変わってくるでしょう。
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