イギリスの50代以上の7,000人以上を対象とした、余暇の使い方の調査で、美術館、博物館、コーンサートなどに定期的に行く人は寿命が長い傾向があることがわかっています。
あくまでも相関性が強い話であり、因果関係を説明したものではないのですが、芸術活動が精神的・肉体的な健康を増進させる可能性があります。
月に一度は劇場や美術館に行くと早死にのリスクが抑えられる
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームは、50歳以上の約7,000人を対象に、12年間に渡る追跡調査を行いました。
Theatre trips cut the risk of early death by 30%, study shows
A study asked more than 6,000 over 50s in England about their leisure activity. The more they engaged with the arts, such as trips to the theatre or museum, th...
研究では2004年から2005年に開始され、オペラ鑑賞を含む芸術活動の頻度が測定されました。
参加者は平均12年間に渡り追跡調査され、6,710人の参加者の内、3分の1にあたる2,001人が死亡しました。
その結果、数ヶ月に1度、何かしらの芸術活動を行う被験者は、研究終了時までの死亡率が約14%低かったこと、また美術館や劇場、アートギャラリーなどを月1回以上の頻度で訪れている被験者は死亡率が約31%低いことが示されました。
メンタル面での改善や身体活動の促進を考慮しても関連性がある模様
この話は観察研究であり、定期的に劇場に足を運ぶことが健康リスクの低減につながる直接の証明であることの説明はできません。
また、美術館等に足を運ぶことがメンタル面での改善や身体活動の促進につながることも考えられます。
しかし研究者たちは分析の結果として、メンタル面での改善や身体活動の促進を考慮しても、芸術活動と健康の関連性が残っていると説明しています。
この種の研究は非常に少なく更なる研究が望まれるものではあります。
芸術活動という比較的容易に取り組めることで健康上の利点を得られるのであれば、それは非常に素晴らしいことと言えます。
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