頻繁なメールチェックをやめるとストレスが軽減するという研究

生産性・業務効率化

メールやSlackのようなチャット・ツールが当たり前になり、頻繁にデジタル・コミュニケーションのためのツールを確認する習慣がついている人は多いでしょう。
しかしながら多くの研究がマルチタスクの弊害を否定しています。
実際に、頻繁なメールチェックをやめるとストレスが研究するようです。

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メールチェックの「断食」の実験

ドナルドブレンスクール(カリフォルニア大学アーバイン校)の研究チームは、メールチェックの「断食」を行うと、ストレスが減り、集中力が高まることを示しました。

Email ‘vacations’ decrease stress, increase concentration
Being cut off from work e-mail increases focus and reduces stress.

研究チームは、被験者に心拍数モニターを装着してもらい、仕事中のウィンドウを切り替える頻度をソフトウェアセンサーにより検出を行いました。

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メールチェックを頻繁に行う人はストレスが多い

その結果、メールチェックを頻繁に行う人は、画面を切り替える頻度が2倍になっており、心拍数も「厳戒態勢」で安定化してしまっていることがわかりました。
(電子メールを使用するグループは平均37回/時間の画面切り替え、一方で使用しないグループは平均18回/時間の画面切り替えだった。)

一方、メールチェックの5日間の「断食」を行った人は、自然な心拍数を維持していたことが示されました。

つまり、電子メールを生活から排除するとマルチタスクが減り、ストレスが減少するのです。
(心拍数が「厳戒態勢」で安定化してしまっている人は、ストレスに関連するホルモンであるコルチゾールの分泌が多いことがわかっている。)

現実社会のデトックスは悪影響が多いですが、デジタル・デトックスに関しては、高い検討の価値があるかもしれません。

この研究は、マルチタスクの主な要因が電子メールにある、という過去の研究をベースにしたものです。

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マルチタスクは感情をネガティブにさせる

この種の研究は多く、別の研究ではマルチタスクは感情をネガティブにさせることを示しています。

この研究では、メールチェックへの返信を期限付きで行うタスクを2つのグループにわけた被験者に課しています。

一つ目のグループは、メールの受信は一括でありマルチタスク性が緩い条件で、もう一つのグループは、メールの受信が断続的であり、強制的にマルチタスク性が高まる条件です。

いずれも期限付きの条件ですが、マルチタスク性が高い条件では、人の感情をよりネガティブにさせることが示されました。


現代社会はデジタル・コミュニケーションが容易な環境にあります。
しかし、それは自然と高いストレスを誘発するものです。

意図してデジタル・コミュニケーションの環境から離れる、という取り組みは(それが許されるのであれば)心身の健康に有用と考えられます。

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