通勤時間が長くなると仕事の満足度が低下する模様

ビジネスと心理学

通勤時間が長くなると仕事の満足度が低下し、より高い給料をもらわないと満足度が向上しない傾向があることが一部の研究でわかっています。
この事実はオフィス等を構えるのであれば、如何に通勤がしやすい場所にした方が良いか、ということを示唆しています。

なお、徒歩や自転車通勤では、このようなネガティブ面は見られず、バス通勤だと悪影響がより多いこともわかっています。

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通勤時間が長くなると仕事の満足度が低下する

イギリスの26,000人以上の労働者を対象にした5年間に渡る、通勤とウェルビーイングの関係を探る調査が行われました。

https://travelbehaviour.files.wordpress.com/2017/10/caw-summaryreport-onlineedition.pdf

その結果、通勤時間が1分間増えるごとに、仕事と余暇の満足度が低下し、緊張感が増し、メンタルヘルスが悪化することがわかりました。
1日の通勤時間が20分長くなると、仕事の満足度が約19%も減少するそうです。

研究者たちは、給与の増加による満足度の向上が通勤時間の増加による満足度の低下と釣り合っている、としています。
むしろ、収入を増やし満足度を向上させるために、より長い通勤時間を取る傾向がある、ということが示されました。

これらの事実は他の予備調査でも示されており、高い信ぴょう性があります。

https://www.econstor.eu/bitstream/10419/20544/1/dp1278.pdf
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徒歩や自転車通勤ではネガティブな影響が少ない

なお、徒歩や自転車で通勤する人は、例え同じ通勤時間であっても、他の通勤手段をとっている人と比較して、余暇の満足度が低下しない傾向があることもわかっています。

徒歩や自転車による通勤は運動の効果もあります。
この運動による精神衛生の向上効果なのか、理由は不明です。

一方で、バス通勤では、他の通勤手段よりもネガティブな影響が大きいとのこと。
また、長時間の鉄道利用と短時間の鉄道利用は、時間が増加することの影響が少ないこともわかっています。

鉄道利用が例え長かったとしても、何かしら別の手段で時間を効率的に活用できるため、時間による影響が少ない、ということは何となく理解ができます。
バス通勤のネガティブな影響が大きい理由は不明です(筆者個人は車酔いが酷いため、バス利用中は他のことができず、非常にストレスが高い移動手段ですが、もしかしたら、他の人も同様なのかもしれません)。

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性別では女性の方が満足度の低下が大きい

この通勤時間と満足度の関係は、女性の方がネガティブな影響を受けやすいこともわかっています。

男女平等と印象の世界で思われている欧米でも、家事労働は女性の方が多く担っているため、通勤時間による余暇の減少が、相対的によりストレスになるのかもしれません。

リモートワーク勤務がやはり望ましいか

この事実はオフィス等を構えるのであれば、如何に通勤がしやすい場所にした方が良いか、ということを示唆しています。

通勤時間の短縮がどれだけ仕事の満足度に影響を与えるのかが顕著だからです。

もっと言うと、リモートワーク勤務がやはり望ましいのでは、ということを改めて考えます。

経営者は、通勤時間の問題を軽く考えてはいけないでしょう。

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