営業のオンライン化を阻むものは何か?~顧客のITリテラシー問題~

営業

急激に営業の効率化が進んでいます。
オンライン営業は一気に一般的なものとなってきました。
しかしながら、今のご時世でなおリアル営業は無くなりません。
WEB会議が身近になった今、営業のオンライン化を阻むものは何なのでしょうか?

スポンサーリンク
スポンサーリンク

このような状況でなお、対面営業、リアルの商談が残っている

新型ウイルス騒動により、WEB会議ツールを用いたオンライン営業をはじめとして、リモート対応の営業が増えてきました。
特に2020年3月に入ってからは、自粛要請の影響もあり、緊急事態宣言前であってもリアル営業のみの営業を実施している会社が16%ほどとなりました。

その後、緊急事態宣言後は、リアル営業のみの営業は7%と急激に減少しています。
(アンケートの取り方や、集計の方法が異なるので単純比較はできないことは留意。)
感覚値としても、リアル営業が急減していることは納得できると思います。

しかしながら、逆に言うと、今この状況に至っても、リアル営業を実施している会社が存在している、ということです。

もちろん、取り扱う商材が高額であったり、膨大な量にのぼる場合は、対面で詳細なすり合わせを行わなければならない状況もあります。
ほとんどの会社はそのような取引は扱っていないはずで、何かしら営業のオンライン化を阻む要因があるはずです。

スポンサーリンク

営業のオンライン化を阻むITリテラシーの問題

数字を見ていくと、大きく2つの問題があることがわかります。

オンラインツールを活用した営業活動の浸透を阻害する要因 速報!アフターコロナの営業活動に関するアンケート ウィルソン・ラーニング社 2020年4月16日より作成

1つが自社側のITリテラシーや環境の問題で、2つが顧客側のITリテラシーや環境の問題です。
セキュリティの問題、というのはおそらく上記2つのどちらかに分類できるはずなので、大きくはこの2つの問題と推測します。

このITリテラシーの問題、というのはITに対する苦手意識であったり、担当者や責任者・管理者のマインドを指しています。
環境の問題、というのはネットワーク環境のことを指しています。
ネットワーク環境は、ITリテラシーやマインドがあれば解決できることのはずであり、また今のご時世、ITとビジネスの密接度合いを考えればITに対するマインドも広くITリテラシーの一つであると考えることができるはずです。

つまり、営業のオンライン化を阻むものはITリテラシーの問題と言えます。

自社側のITリテラシーの問題であれば、何とか解決するか、素直に会社に見切りをつけて他者に移るしかないでしょう。
問題は、顧客のITリテラシーをどうするか?です。

スポンサーリンク

顧客のITリテラシーの問題はどうするか?

顧客のITリテラシーを高める啓もう活動に取り組むか?

顧客、つまり他社の問題です。
言ってしまえば、ここに手をつけるか否かは、会社や営業担当者としての価値観であったり、ポリシーの領域になります。

その上で書くならば、そこ(顧客のITリテラシー)にも手を付ける、啓もうをしていくのも営業の役割なのでは、と考えます。
ただ単純に顧客の要望に応えて、リアル営業を実施するだけが営業としての動き方ではないはずだ、という考えです。

インターネットが一般的になり、情報を入手することは容易になりました。
しかし、その分、情報格差は広がっています。
現実には、日々の業務に追われ、新しい技術や考え方に関心をもってインプットする余裕がない方は多いでしょう。
中小企業では、アドバイスが適切にできる情報技術担当者を雇う余裕がない所も多いでしょう。
つまり、ITリテラシーの向上部分を顧客の自助努力だけに求めることは別に間違ってはいませんが、チャンスを逃す可能性がある、と思うのです。

自社から、WEB営業ツール、WEB会議ツールを用いた効率的な営業活動について、ブログ記事やメルマガを発信したり、WEBセミナー(ウェビナー)を開催して有用性を示したりすることができるはずです。
社会全体として、リアル営業は減っていくでしょうが、このタイミングだからこそ、自社でもWEB営業をプッシュしていくことは有益なはずです。
また、ITを用いた効率化は、ITリテラシーが低い顧客にこそ有効性が高いはずなので、顧客にとって役立つ情報をセレクトして、わかりやすく整理し、顧客の課題解決を図っていく営業の主旨にもあっています。

素直にアプローチしないという考え方も有り

そういった活動余力が無いのならば、素直にITリテラシーの低い顧客層はアプローチしない、という選択肢も当然に正でしょう。
ITリテラシーが低い顧客層にアプローチするアナログ営業の会社は引き続き存在し続けるでしょうが、共に競争力は低いはずなので、時間と共に自然淘汰されていくはずです。

まとめ

営業のオンライン化を阻むものは何か?
それは、ITリテラシーの問題であり、それが自社か顧客の問題として存在する、ということです。

顧客側の問題に手を付けるのは、上述の通り、価値観であったり、ポリシーの領域で、会社の状況にもよりきりです。
啓もう活動は、顧客の課題解決を図ることにつながるため、本来の営業の役割にかなっていますし、別の形でチャンスにつながる可能性があります。

啓もう活動に取り組まないにせよ「顧客側の問題もある」と意識し、どのように対応していくのか方針を明確にすることは重要です。
今のご時世、リアル営業のみ、という方法は明らかに時代遅れです。
そして、中途半端に組み合わせて、顧客に応じて柔軟にやり方を変える、という方法も消耗を招きます(効率が悪いです)。

WEB営業に特化をするのならばリアル営業はやらない、と明確に決める。
リアル営業もやるならば、それに特化したチームを組成し、インサイドセールスと外回りを混ぜない、とコントラストをはっきりさせる。

このように、何となくは把握しているであろう問題も、明確に意識し、明確に方針を定めることにより、限られた会社のリソースを効率的に使えるようになるはずです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました