【今日のロジカルシンキング】いわゆる連帯責任について

フェルミ推定・ロジカルシンキング

東海大野球部の薬物問題で連帯責任が話題になっていますね。
今回は、この連帯責任について、ロジカルに考えると如何におかしな話なのか?を解説します。
言いたい事を一言でまとめると「抽象度を高くして考えると整理しやすいですよ」です。

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コントロール不能な事にどこまで責任を負うか?

まず、一つ。
どこまで、コントロール不能(管理不能)な事に責任を負うのか?という話があります。

今回の場合、ある複数の個人が行った行為に対して、所属部員達全員が連帯して活動停止という処罰をうけた形になります。

何かしら教唆の事実があるのならば致し方無いですが(というより別の法的問題がある)、関知できない領域に対して責任を負うのは、そもそもとして無理筋、理不尽だよね、という話です。

これは一般的に言われている、おかしいよね、というロジックになるかと思います。

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全人類が無限責任になる

次に、もう少し、論理構造で考えてみます。

ある個人が罪を犯したとして、法に則り罰を受けると。

それは何もおかしな話では無いですが、今回の場合は、その個人が所属する組織(と構成員)に対しても責任を負わせよう、という話です。

それを構造として解説したのが上記のツイです。

書いてある通りなのですが、連帯責任を良しとすると、全人類が無限責任になるんですよ。

完全な一個人で、社会と一切関わりなく生きている、という人はこの世に存在しません。
(まぁ、社会に関わりなく、の定義次第では、いくらでも理屈は捏ねられますが。)
つまり、誰かの責任を連帯して負うという話をしだすと、何かしらの責任事象について、連鎖的に波及し全人類が責任を連帯して負う形になってしまいます。

そんな、おかしな話、あってよいわけがないですよね。

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連帯責任ロジックを社会に一般適用すると、社会が麻痺する

無限責任と同じような話ではあるのですが。

少しだけ切り口を変えて、役割に照らし合わせた連帯責任があるとします。

その構図のおかしさについて話をしたのが、上記のツイです。

例えば警察署員が薬物使用で逮捕されたとして、じゃあ、その所属していた警察組織って、どのような連帯責任を負うのが適切なんでしょうね?
そして、それが社会にとって良い事なんでしょうかね?

会社員とか、芸能人とか、マスコミとかでもありますが、じゃあ、その所属組織の機能を一々止めていたら、普通に社会機能が麻痺する、ってちょっと考えたらわかりますよね。
(そして、非常におかしな話なので、通常はそのような連帯責任が課せられる事は無い。)

教育機関だから???

何で、大学だけが適用されるのか?というと「教育期間だから」という話をされている方もいるようですが。
大学生って最低でも18歳以上で、公職選挙法では選挙権もあり、また20歳以上になれば法的に成人ですよね。
また、義務教育でもありません。
普通に個人が責任を追えば済む話だよね、って真っ当な思考をしていれば、わかりそうなもんですけれどね。


あげたらもっと何でおかしいのか?を列挙できそうな気もするのですが、とりあえずこの辺にしておきます。

何か、物事を考える時に、抽象度を高くして考えると良いです。

上記の例ですと、登場人物に対して個人xとか、組織X、事象A、B、Cというような形で、その論理構造を説明しました。
この思考法は、比較的万能性高く使えるのでオススメです。
最初は小難しく感じるかもですが、慣れれば当たり前に使えるようになるので、ぜひ試してみてください。

なお、法的な連帯責任については、社会規範を保つためや、経済の効率性のためには必要な事なので、その点については区別して考えて下さい。

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