休み明けは仕事のパフォーマンスが下がる~月曜効果~

生産性・業務効率化

休み明けは憂鬱になる方は多いでしょうし、溜まったタスクをこなすためにバタバタし、やりたいことができなかったと感じている人も多いでしょう。
どうやら、統計的にも休み明けはパフォーマンスが下がる傾向があるそうです。
今回は、この“月曜効果”について解説します。

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“月曜効果”とは

まず、そもそもとして“月曜効果”についてです。

相場におけるアノマリー(経験則)の一種で、特定の曜日の収益率が他の曜日よりも低く、または高くなりやすい現象のこと。月曜日の収益率がマイナスになりやすく、金曜日(週末)がプラスになりやすいといわれている。
野村證券~証券用語解説集~「曜日効果(ようびこうか)」より

“月曜効果”、より正確にいうと曜日効果は、元々証券用語でした。

曜日により投資パフォーマンスに偏りあるよね、と長らく言われており、投資判断の材料にする人もいました。

近年では、この傾向が無い、もしくは逆の傾向も示されるシチュエーションもある、というようなこともあり、人によって受け止め方は様々です。

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仕事における“月曜効果”

次に、リーハイ大学をはじめとした複数大学が行った研究を紹介します。

Just a moment...

研究では、米国共通役務庁(連邦財産の管理維持、公文書の管理、資材の調達・供給などを行う)が12ヶ月間に収集した80万件以上の取引記録のデータを用いて、曜日ごとのオペレーション・パフォーマンスの変化を調べました。
また、中国最大級のスーパーマーケット・チェーンの注文・履行データも分析しました。

その結果、“月曜効果”が顕著に現れていることがわかりました。
(例:注文を受けてから出荷するまでの時間が、月曜日の方が他の平日よりも平均して9.68%長い。)

このような影響が現れる要因としては、週末の間に溜まったタスクを処理しなければならない、というプロセスの問題や、純粋に月曜日は憂鬱だ、という人的な問題があるとのことです。

休み明けは仕事のパフォーマンスが下がるのです。

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“月曜効果”への対策は?

それでは、休み明けにパフォーマンスを維持する方法について、どのように考えれば良いでしょうか?

研究者は次のような施策を推奨しています。

  • 月曜日(休み明け)の人員を増やす
  • 月曜日(休み明け)は会議等の非業務遂行活動を抑制する
  • 従業員教育を強化する
  • 月曜日(休み明け)の憂鬱さを低減するモチベーションアップ施策をうつ(無料のコーヒー等)
  • 月曜日(休み明け)はダブルチェックを強化する
  • 業務の自動化(IT化を含む)を推進する

特に、「業務の自動化(IT化を含む)を推進する」はクリティカルな効果があると、実験の中でも示されています。

個人レベルでは次のような対策が考えられます。

  • 休み前に、重要な課題について終わらせたり、スムーズに進むよう事前に手配する
  • 月曜日(休み明け)は会議等を避けるなど、仕事モードに戻るための時間を確保する
  • ToDoリストやチェックリストを作成し、処理しなければならないことについて考えるのを省力化する
  • 休みを有意義なものになるよう、行動習慣を適正化する

“月曜効果”、休み明けは仕事のパフォーマンスが下がる、という話はよくよく考えればそうだよね、というようなものですが、意識されずに放置されているのが実態でしょう。

しかし、意識し明確に対策を打てば、その悪影響を緩和することも、比較的容易なはずです。

「月曜日(休み明け)は会議等の非業務遂行活動を抑制する」からでも良いので、実践してみるのは良いでしょう。

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