シリコンバレーではOKRを撤廃する企業が増えている模様

マネジメント・リーダーシップ

日本ではベンチャー企業を中心にOKRという目標管理手法が流行しています。
元々はシリコンバレーを源流として広がった手法のようですが、当のシリコンバレーでは、OKRを取り止める企業が増えているとのこと。
その原因はなんでしょうか?

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OKRのメリットを実際に得るための3つの重要な前提条件

米にてOKRを広めているコンサルタントであるMarty Cagan氏は、OKRのメリットを実際に得るための3つの重要な前提条件として次の3つがあるとしています。

Team Objectives - Overview | Silicon Valley Product Group
After many years of being a very vocal advocate for the OKR (Objectives and Key Results) technique, in the majority of companies I meet, I have stopped recommen...
  • フィーチャーチームモデルからエンパワーメントプロダクトチームモデルへの移行
  • マネージャーの目標や個人の目標を取り止め、チームの目標にフォーカスする
  • プロダクト戦略を実行に移すために、リーダーがあるべき役割を果たす必要

そして、それぞれの前提条件を元に、OKRを撤廃している企業の失敗について解説しています。

フィーチャーチーム・エンパワーメントプロダクトチームについて

フィーチャーチームとは、一般的なチームが「個々の役割を完遂すること」を目的としているのに対し、「特定の成果物を生み出すこと」を目的としたチームのこと。
特定の専門領域を分化して、それぞれの役割を果たすことにフォーカスするのではなく、複数のコンポーネントを横断し、あくまでも全体のチームとして成果物を出すことにフォーカスしている。

エンパワーメントプロダクトチームは、プロダクトチームに権限を与えることを前提とし、あくまでもプロダクト目線で問題解決を図る、そしてそのためのリソースを供給するチームのこと。

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フィーチャーチームとプロダクトチームの違い

フィーチャーチームを採用している企業にとって、OKRというテクニックは文化的にマッチせず、時間と労力の無駄になる、と指摘されています。

OKRは、プロダクトチームに権限を与える、というDNAを持つ企業から生み出されました。
つまり、OKRは何よりもまず、エンパワーメントの手法と言えます。

プロダクトチームに解決すべき「真の問題」を与え、それを解決するためのリソースを与えると言うのが主軸の考えです。

しかし、企業がチームに目標を与えるとしながら、チームが提供すべきソリューションについて伝え続けていることが、文化的にミスマッチする原因となります。

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マネージャーの目標とプロダクトチームの目標

多くの企業では、エンジニア、デザイナー、プロダクト等、それぞれの役割毎にマネージャーがおり、独自の組織目標を設定し、チーム内に共有を行っています。

これそのものに不合理は無いのですが、エンパワーメントプロダクトチームにおいては問題が起きます。
何故ならば、あくまでもプロダクト目線でのクロスファンクショナルな目標達成に取り組まねばならないのに、それぞれ各人の目標に取り組むことになるからです。

さらに、多くの企業では個人の目標も設定されており、プロダクト目線での目標達成意識は希薄なものになります。
(プロダクト、チーム、個人、それぞれの目標を同時に追求できるか?)

リーダーシップの役割

根本的にリーダーシップが機能していないことが指摘されています。

一般的に、チームの目標は四半期毎にその達成度が測定されます。
そして、OKRの導入により、マネージャーは管理負担が軽減されると考えますが、実際には逆で、よりクオリティの高いマネジメントが必要なのがOKRです(正確には、従来のマネジメントの概念とは異なるマネジメントが必要)。

OKRを導入し成功する企業を見て、真似をしようとするのは良いですが、相関関係と因果関係を混同してはいけません。
OKRにより成功している企業は、OKRを導入したから成功したのではなく、自分たちのエンパワーメントプロダクトチームモデルを活用しきるためにOKRを使っているからです。

フィーチャーチーム、ロードマップ、受動的なマネジメント等を基盤とした従来型組織に、全く異なる分化から生まれた手法をそのまま適用しても、効果や変化を期待することはできません。


以前にも、OKRはあくまでもツールにすぎないので、ツールの使い方が重要だよね、という内容の記事を書きました。

今回の先人の知見は、この考えを補強したものと言えます。

安易な事例模倣はリスクが高いということを認識し、それでもOKRを導入する必要がある、と感じたなら文化レベルで組織を改革するつもりで導入するのが吉と考えられます。

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