内向的な性格な人は無理に外向的に振舞おうとしない方が良い

ビジネスと心理学

一般的に外向的であることは良しとされています。
また、多くの心理学的研究により、外向的な行動はポジティブな感情を高め、幸福感を抱くことにつながるという知見が示されています。
しかし、これは全ての人に当てはまるとは限りません。
内向的な性格な人は無理に外向的に振舞おうとしない方が良いのです。

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外向的に振舞うことは良しとされているが

上述の通り、社会一般的に外向的であることは良しとされ、多くの場面で高い評価をうけがちです。
外向的に振舞うことはポジティブな感情(PA)を高め、幸福感(ウェルビーイング)にもつながります。

また、出世にプラスの影響がある性格として「外向性」が唯一のものである、という研究もあります。

これだけ聞くと、外向的に振舞うことは良いことばかりのように見えますが、実際には見えないコストが隠れています。

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外向的に振舞うことのコスト

複数大学の研究者は、外向的に振舞うことのコストと便益について調査を行いました。
良しとされている外向的行動についてのコストがこれまで研究されてこなかったからです。

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研究では147名の参加者に対して一週間に渡り「外向的に振舞うこと」を指示したグループと対象群にわけて、ウェルビーイング等に与える影響について調査しました。
この研究のポイントは、外向性・内向性という気質的な要因について深掘りした点です。

調査では、その場および事後的な振り返りで、ポジティブな感情(PA)、ネガティブな感情(NA)、疲労感等、ウェルビーイングの評価が行われました。

その結果、外向的な性格な人は、「外向的に振舞うこと」によりPAが増加し、”自分自身が本物であるという感情”にもプラスの影響を与えるという従来示されていた知見の確認がされました。
一方、内向的な性格の人は、PAの増加が弱く、NAと疲労感が増加し、“本物の感情”にマイナスの影響が出ていました。

つまり、内向的な性格の人が無理に外向的に振舞うとネガティブな感情を抱き、また疲れてしまうのです。


もし、自身が内向的な性格だ、外向的に振舞うと疲れる、という自覚があるならば、無理に外向的に振舞うようなことは避けた方が良い、ということは明確です。
周囲から得られるアドバイスについて、「人による」ということを意識し、自分にあった方法を適切に取り入れていくことが望ましいと考えられます。

また、人の性格が「外向的」or「内向的」とキレイに分かれるわけではなく、誰しもが外向的な部分と内向的な部分を持ち合わせています。
そのことを踏まえると、自分自身が無理なくできる範囲での外向性の発揮からはじめるのも、コミュニケーションの訓練の意味も含め良いと考えられます。
同じ気質をもった人たちの中で、外向的に振舞うようにすることも良いでしょう。

外向的に振舞うことのメリット自体は明確なので、うまく享受したいものです。

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