良く知られた話ではありますが、睡眠不足は仕事の効率を下げます。
一方で、週末に寝だめして睡眠不足分を補おう、という考えもありますが、こちらについて効果がない、ということはあまり知られていません。
今回は睡眠不足がパフォーマンスに与える影響について見ていきます。
睡眠不足は酔っているのと同じレベルでパフォーマンスが低下する
睡眠不足は仕事の効率、つまりはパフォーマンスを低下させる悪影響があります。
このパフォーマンスの低下は、一部の研究によると、ビールを1,2本空けた、ほろ酔いと同じレベルとされています。
睡眠不足分を、カフェインによる覚醒効果でカバーしようという考えが一般的ですが、生産性向上効果は限定的です。
単純作業の効率は確かに回復しますが、複雑な思考を要するタスクの効率は全く回復しないことがわかっています。
お酒を飲んで仕事をしてはいけない、というのは社会の常識となっていますが、睡眠不足にならざるを得ない位に仕事が多いのは何故なんでしょうね???
なお、仕事の効率だけでなく、もちろん勉強の効率も下げます。
社会人だけでなく、学生にとっても睡眠不足は大敵、ということです。
16分程度の睡眠不足でもパフォーマンスは低下する
では、どれくらい睡眠時間が短いと、パフォーマンスの低下がおきるのでしょうか?
この答えは次の論文で研究がされており、その時間は16分程度からパフォーマンスの低下が起き始める、とされています。
研究では、IT系企業に勤める会社員130人を対象に行われ、睡眠時間とパフォーマンスの関係についてアンケート調査が行われました。
その結果、平均して睡眠時間が16分短くなるとパフォーマンスの低下が起きる、ということがアンケートの回答から示されました。
対象人数も少ないことと、アンケートによる自己申告によるものなので16分という時間の正確性については、まだまだ疑問があるものの、わずかな時間でも睡眠時間が短くなると悪影響を受ける、ということはわかります。
週末に寝だめしても睡眠不足によるダメージは回復できない
睡眠不足に対して、週末に寝だめして解消しよう、とする人が大勢います。
しかし、その効果ははっきりと言ってありません。
こちらで紹介されている研究で、寝だめによる認知機能回復効果について検証が行われています。
そして、結論として、寝だめの効果をはっきりと否定しています。
眠気だけは確かに解消されますが、それによる認知機能回復は期待できない、ということです。
カフェインによる覚醒効果の話と一緒ですね。
この話は実は非常に恐ろしく、脳神経に物理的にダメージを与える、という研究もあります。
寝だめするよりも平日にちょっとでも良いので昼寝を
結論として言えるのが、寝だめをするよりも、ほんのわずかな時間でも良いので日中に昼寝をしましょう、ということです。
こちらのまとめでは効率的な休憩のとり方について記事をまとめています。
忙しい現代人は、短い休憩でもとることが難しい方が多いでしょうが、効率的な休憩のとり方を知れば、多少でも生産性をあげることができるはずです。
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