暖かいお風呂に入ることの効能は様々に知られており、認知症の予防や、睡眠の質の改善など、多岐にわたります。
一方で、冷たいシャワーを浴びることによる健康効果もあるようで、病気になるリスクが減る可能性も報告されています。
ある研究では、温かいシャワーを浴びた後に冷たいシャワーを浴びると、病欠率が29%減少したそうです。
温かいシャワーを浴びた後に冷たいシャワーを浴びる実験
オランダで行われた実験では、18歳から65歳までの3,018人の被験者が参加しました。
実験では、30日間連続で30秒、60秒、90秒の(温→冷)シャワーを浴びる群と対照群に無作為に(1:1:1)割り当てられ、その後、介入群は60日間、自分の判断で冷たいシャワーを浴びることとなりました。
実験での評価項目は、何かしらの病気にかかる日数と、それによる病欠日数であり、副次的にODL(生活の質)、仕事の生産性、不安、温熱感等が測定されました。
実験は、介入群の79%が一連のフローを完了しました。
冷たいシャワーは病気のリスクを低減させる可能性
上述の実験の結果、対照群と比較して、(温水-冷水)シャワー効果により病気欠勤が29%も減少したことが示されました。
参加者はいずれも重度の併存疾患がなく、他の疾患の影響の可能性が低いこともあり、冷たいシャワーの健康効果が確認された形になります。
冷たいシャワーを浴びる時間は30秒・60秒・90秒の3段階で設定されていましたが、冷たいシャワーを浴びる時間は実験結果に影響しませんでした。
仕事の生産性にも直接的な影響を与えていませんが、病欠が減る、という形で間接的に生産性を高めています。
冷水シャワーが具体的にどのような機序でもって健康効果をもたらすのか、またプラシーボ効果でない可能性が排除できていないことなどがありますが、健康にプラスの効果があることが実験で明確に示されました。
なお、この実験に参加した被験者のうち、約91%が冷水シャワーを「続ける」と答えているそうです。
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