人の時間は1日24時間で共通です。これは何をどうしようが動かない現実です。
しかし、人が時間をどのように受け止めるのか、つまりは主観的な時間の豊かさについては増やすことができるかもしれません。
キーは「人のために時間を使う」点にあります。
人のために時間を使うと心の余裕が生まれる
複数大学により次の論文を発表しています。
内容を端的に言うと、「人のために時間を使うと心の余裕が生まれる」というものです。
時間が足りないと感じる一般的な問題を解決するために、4つの実験が行われ、それにより直観に反するソリューションが提示されました。
それは「自分の時間の一部を人のために使うこと」でした。
1日24時間という客観的な時間を増やすことはできませんが、主観的な時間の豊かさは増やすことができるかもしれない、ということが明らかになったのです。
人のために時間を使うことが、自分の時間の豊かさに与える影響は、自己効力感の向上によってもたらされます。
つまり、人のために時間を使うことによって、人々は忙しいスケジュールの中でも、将来の活動にコミットしたいと思えるようになるのです。
人のための意思決定の方がクリエイティブになれる
他にも人のための意思決定の方が、自分のための意思決定よりクリエイティブになれる、という研究もあります。
難しい、クリエイティビティが必要な課題を解くとき、自分軸で考えるか、他人のために考えるか、このシチュエーションにおいて、他人のために考える方が答えにたどり着ける傾向が強かったのです。
いわゆる「聖書」の一節に「一番先になりたい者は、すべての人の最後となり、すべての人に仕える者になりなさい。」という言葉があります。
他人のために考え行動すること、が幸福感にもパフォーマンスにもポジティブな影響を与えるという、昔からある知恵なのかもしれません。
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