現代社会において、長時間の「座りっぱなし」をせざるを得ない人は多いでしょう。
そして、この長時間の「座りっぱなし」は健康面に様々な悪影響を与えるとされています。
そのため、一部ではスタンディングデスクがブームになっている程です。
今回は、この長時間の「座りっぱなし」の悪影響と解消方法について見ていきます。
長時間の座りっぱなしは健康に悪影響を与える
現代は、人々にとって圧倒的に座る時間が長い時代です。
この「座りっぱなし」は、一般的に健康に悪影響を与える、と言われています。
いわく、椅子に座る時間が短い人と座りっぱなしの人を比較した時、座りっぱなしの人には次のようなリスクが出るとのこと(下記のようなリスクが%分、増大するとのこと)。
- 糖尿病:112%
- 心血管系疾患:147%
- 心血管系による死亡:90%
- 原因不明の死亡:49%
そのため、頻度高く生活の中に運動を取り入れることが推奨されています。
その悪影響は運動で解消できるのか否か?
それでは、その運動の効果ですが、一部の研究では、散歩程度のジョギングでも、この座りっぱなしのによる悪影響を解消できるとしています。
実験では、加速度計で記録されたカウント数/分を基に、座位(100未満/分)、低強度(100~499/分)、軽強度(500~2019/分)、中等度/強度(2020以上/分)の活動の継続時間を定義し、それぞれの死亡率について調査がされました。
その結果、低強度や軽強度で、相当な死亡リスクの解消につながることが示されました。
(中等度/強度はデータ数が少なく、統計的な結果を示せなかった。)
また、座る時間を減らして、何かしらの運動を短時間取り入れるだけでも、一定の効果があることも示されました。
ただ、運動によるリスク緩和効果について、疑念を示す研究も一部で出ています。
つまり、運動で座りっぱなしによる悪影響を解消できるか、一定の効果があるのは確かなようですが、研究途上だ、というのが現時点での答えのようです。
一方で悪影響自体が無いという研究も
ただ、一方で本当に座りっぱなしにより悪影響があるのか?というそもそも論を指摘する研究もあります。
研究では、様々な「座りっぱなし」の行動パターンと、運動パターンについて数千名の被験者を対象に調査を行いました。
その結果、長時間の「座りっぱなし」と死亡リスクには相関が見られない、ということが示されました。
シンプルに、「座りっぱなし」が悪いのではなく、「運動不足の状態が長く続くこと」に問題がある、と研究では指摘されています。
(その意味で、上述の「その悪影響は運動で解消できるのか否か?」で示した肯定的な結論を支持しています。)
オフィスワーカーにおいて、長時間、座りっぱなしになってしまうことは致し方がないことでしょう。
精々、定期的にストレッチ程度でも良いので、軽い運動を取り入れる、ということができる程度です。
そしてこれは一つの有効な解決策です。
また、健康のため意図的にまとまった運動の時間を確保し運動不足解消に努める、というシンプルな解決策も有効と総合的には考えられ、要検討事項です。
何はともあれ、生活の中で身体を動かすことを意識づけることが重要であると言えます。
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