忙しい現代社会において「集中力」は多くの人の関心のまとです。
Webで「集中力」と検索をすると、「集中力を高める」であったり「集中力を鍛える」というワードがサジェストされてきます。
書店にいけば、DAIGO氏による「自分を操る超集中力」というタイトルの本をはじめ、各種「集中力」に関する本が並んでいます。
ここでは、この「集中力を鍛える」というテーマに関して、一つの意見、切り口を解説していきます。
集中力は常に忙しいひとたちの関心の対象
仕事でも勉強でも、頑張る人にとって欲しいものに「集中力」があげられるでしょう。
「集中力」については多くの人が言及していて、例えば、「目標を設定する」であったり、「あえて難しい仕事に取り組む」であったり、「締め切りを設けることにより自分を追い込む」ことにより集中力を高めている人もいます。
そして、多くの場合にあげられる集中力を高める方法として出てくるのが「気が散らない環境を作る」ことです。
気が散らない環境とは例えば、スマートフォンの電源を切る、騒音が少ない環境で仕事をする(耳栓やイヤホンをするも含む)、布団を片付けたり家からソファのようなくつろげるものを排除したりする、などの方法です。
これは一定、科学的に合理的であると言えます。
こちらの記事でも書きましたが、オープンなオフィス環境は、気が散る要素が増え、他人からの邪魔も入りやすくなるため、生産性が明らかに低下することが示されています。
気が散る要素を削ることは、科学的には正しい集中力を高める方法なのです。
ここでは、この集中力に関して、すぐには効果がない、おそらく多くの人にとっては役に立たないであろうことを、あえて書いていきます。
私の過去の環境
私が一番長く勤めた会社は、ありていに言って「従業員自身の努力や貢献」に強く依存していた会社でした。
また、社会活動や環境貢献にも強い関心をもっており、コストを削減した分は、第一にお客様に還元すべきであり、加えて、社会活動や環境貢献のような領域にまわそうとするポリシーも持っていました。
これに関しては、良い悪いの話ではなく、こういう会社だった、というだけの話です。
では、具体的にどのようなオフィス環境だったか、というと、まず机が狭かったです。
どれくらいの狭さだったかというと、隣の人と満席のカフェの距離感、というとイメージがしやすいかもしれません。
当然、書類仕事には向いていない環境でした。
水光熱費に対する意識も高かったので、夏は暑く、冬は寒い、夜は暗い環境でした。
生産性、クリエイティビティ、という意味において、だいぶ厳しいというのが率直な感想です。
これらは、会社の方針であり、基本的に異を唱えることができません。
自分の力で変えることのできない、アンコントローラブルな領域でした。
その環境下において、どうやって私が集中力や生産性を高めていったのか?を改めて考えたときに、あるストーリーを思い出しました。
タイガーウッズと、タイガーウッズの父親の話です。
なお、当該会社の話を聞くと、あまり良くないイメージを持たれてしまうかもしれませんが、私はその会社のことが好きで、結局8年ほども勤めてしまいました。
ですので、繰り返しますが、良い悪いの話ではない点は留意ください。
タイガーウッズは如何に集中力を身につけたのか?
タイガーウッズは、誰しもが知っている一流のゴルフプレイヤーです。
当然、彼も人ですので浮き沈みがあることも誰しもが知っているでしょう。
それでも、非常に高い集中力をもっている人であることは確かです。
このタイガーウッズと、タイガーウッズの父親について、有名な逸話があります。
「タイガー・ウッズの父親は、タイガーの練習中、わざと大きな気が散る音を立てたり、視界に入って邪魔をした。それでタイガーは強靭な集中力とメンタルを身に着けた。」というものです。
プレイ環境は一定でなく、一緒にまわる競争相手のプレイヤーや観客も必ずしもマナーの良い人たちばかりではないでしょう。
外部環境に関して、実際の試合の場面では、アンコントローラブルな領域は多いのです。
そのため、タイガー・ウッズの父親は、あえて邪魔をし、気を乱すことに対する耐性を身に着けさせた、ということです。
この話を、上で書いた会社にいた時に読んで、「環境を変えられないのであれば、自分が変わるしかない」と思いました。
最初は「ぶっちゃけ理不尽だな、、、」とは思っていたのが正直な所ですが、意識し続けると慣れてしまうのも人間の性質です。
半年もすれば、外部環境、特に騒音や横やりによって自分自身の集中力が乱されることがほとんどなくなっていたのです。
まとめ
今この記事を書いているのは自宅のオフィスです。
子どもは小学生と未就学児の2人がおり、まあまあやかましく、一般的にはあまり仕事に集中できる環境ではないと思います。
が、これで私の集中力が乱されることはありません。
長い期間、集中力という観点において、厳しい環境に身をおいてきた結果として、外部に影響されない集中力が鍛えられていったのです。
「すぐには効果がない、おそらく多くの人にとっては役に立たないであろうこと」と書いたのは、結局のところ、入り口が精神論であり、一朝一夕で身につく類のものではないからです。
科学的にも立証されておらず、あくまでも「経験則」にすぎません。
そのため、人に強くすすめることもしません。
ですが、自分自身の体験と実感値から、これは効果があると考えているのも確かです。
「集中力」に対して悩み、鍛えたいと考えている人は、参考にしてみてください。
半年もすれば慣れるはずです。
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