スタンディングデスクの効果は科学的に正しいのか?

生産性・業務効率化

最近は健康効果等々をうたい、スタンディングデスクが一部で流行しています。
効果としては、立っているが故に座りっぱなしよりカロリー消費が多い、集中力を維持できるといったものが語られています。
果たして、これらの効果は科学的に正しいのでしょうか?

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カロリー消費効果は確かにある

デスクワークを行っている人にとって、長時間、席に座り仕事をし続けることは当たり前の風景です。

場合によっては、間に挟む休憩や会議の移動時間以外、座りっぱなしということもあるでしょう。

一部の研究では、1日に数時間座りっぱなしだと長期的な死亡リスクが大幅に増大する、という結果も示唆されています。

そのような背景もあり、スタンディングデスクが一部で流行しています。

そして、カロリー消費という観点で見ると、スタンディングデスクの効果は確かにあるようです。

こちらで紹介されている研究では、スタンディングデスクとカロリー消費との関係について調査がされました。

How Standing Desks Can Help Students Focus in the Classroom | KQED
Some educators are finding that standing desks are a simple way help fidgety kids settle down and get to work.

数百名の学生に、スマートウォッチを装着してもらい、普通の座席、スタンディングデスク別にカロリー消費の傾向を測定しました。

その結果、スタンディングデスクを選択した肥満、もしくは肥満気味の学生に関しては、普段よりカロリー消費が多いことが示されました。
また、別に行われた調査で、長期的に集中力が維持される傾向も示されました。

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認知力向上の効果もどうやらあるっぽい

上述の研究では、集中力の維持についても効果があることが示唆されましたが、こちらの研究では認知機能についても調査されています。

https://www.mdpi.com/1660-4601/13/1/59/htm

数十名の学生を対象にスタンディングデスクを使用してもらい、認知機能を測定するテストを受験してもらいました。

その結果、スタンディングデスクの使用により認知機能の向上がある、ということが示されました。

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まだ研究途上であり言う程のものではないかもしれない

ただ、これらの研究にはまだまだ課題があります。

フィンランド労働衛生研究所で行われたメタ研究では、スタンディングデスクが健康に良いという証拠はないとしています。

Workplace interventions (methods) for reducing time spent sitting at work

論文が指摘している点として、多くの研究が規模が対象が小さい、期間が短い、実験が無作為化されておらず統計的に問題がある、等の理由があげられ、それにより、効果があると言い切るには科学的に不十分としています。

実際、1番目に紹介した研究は、カロリー消費の増大効果は「肥満」の学生で見られており、通常の学生では顕著ではなかったこと、座る椅子は自由に選択できて実験の設計が十分にコントロールされていないといった点が指摘できます。
更に、スタンディングデスクにより増大するカロリー消費も、精々、間食で食べるお菓子をちょっと我慢すれば良いレベルのものです。

2番目の研究も、そもそも研究の前提が「予備的調査」であり、対象群の設計等が不十分であることは研究者も認めています。


スタンディングデスクの効果が全くない、とは思いませんが、現状では言う程の効果はないのではないか?と考えるのが自然のように思います。

少なくとも、スタンディングデスクという、通常のデスクより高額なものに投資する位であれば、日常生活に散歩程度でも良いので運動機会を増やす方が効果的であるように考えます。

運動不足はシンプルに身心に悪い、という原則に立ち返り、当たり前のことをするのが現時点では良いと言えるでしょう。

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