車載はスマートスピーカー普及のきっかけになるかも

経営企画

商品のジャンルとしてスマートスピーカーは一定の市場を獲得したものの、まだまだ普及率は低い状態が続いています。
そのような中、Amazonより車載型のスマートスピーカーが日本上陸となりました。
これは、日本におけるスマートスピーカーの普及のきっかけになるかもしれません。

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Amazonより車載スマートスピーカーが日本上陸

Amazon Echo Auto プロモーション写真より

海外では先行して展開されていたようなのですが、日本にもついに上陸しました。

Amazonより9月25日、車載向けのEcho端末「Echo Auto」が発売されます。
お値段、4,980円と感覚値としては非常にお手頃感があります。

Amazon Echo Auto 販売サイトより

筆者は車を所有しておらず、また、仕事やレンタカー利用などもないので、全くと言って良いほど車を運転していません。(免許、いい加減、返上しようか否か迷いつつ、身分証明書だけには有用なのでホールドしたまま。)

そのようなために、非常に意識が低かったのですが、車とスマートスピーカーの相性は非常に良いな、これはスマートスピーカー普及のきっかけになるかも、と思った次第です。

スマートスピーカーって、ジャンルとしては定着しているものん、普及率がまだまだ全然なんですね。

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スマートスピーカーの統計的数字

まぁ、まずは市場規模からでしょうね。

スマートスピーカー(ハードウェア)の国内市場は、現状100億円レベルです。

5年後の2025年には倍の200億円にまで成長する、と言われています。
これには、但し書きがついています。

ただし、音声アシスタント機能がスマートスピーカー以外の家電製品にも広く普及すると予想されるため伸長率は徐々に鈍化するとみられる。

ようは、ハードウェアに入っているものだけじゃなくて、「会話型AI」という大きな括りの中でも広がっていくから、ハードウェア自体の市場規模については成長が鈍化していくよ、という事ですね。

矢野経済研究所の調査では、ハードウェアを含まない「会話型AI(対話型AI)」の市場も伸びていき、単独で100億円を超えていく、としています。
これは家電製品とかに入るC向けのもののみならず、接客や問い合わせ対応のような、B向け製品も含んでいる形です。

では、この市場規模に対して、普及率はどうなのか?が次の図です。

なんと、スマートスピーカーの普及率はたったの6%なんですね。
(2019年頭資料なので、今はもう少し伸びてはいるはず。)

そんな状況なので、認知度も低いです。
そもそも「知らない」という人が2割強、「名前を知っている程度」が6割弱です。

同上(電通デジタル資料より)

この状況は、致し方ない部分はあるかと思います。

というのも、ぶっちゃけ用途が音楽を聴く位に限定されます。

音声操作やAIの対応だって、まだまだ技術的に不十分で、「おもちゃ」の域を超えないのが使っていての正直な感想。
本格的な使用に耐えるまでは、まだ長い時間を要するでしょう。

とは言え、の中で、車載に関しては相性が良いのでは、と考えます。

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車とスマートスピーカーは相性が良い

スマートスピーカーで何をするのか?というアンケート結果が次の図です。

まぁ、当たり前っちゃ、当たり前ですが、何かしらについて「聴く」ことに使われています(当たり前ですね)。

音楽、天気予報、ニュース、ラジオ、予定。
こういった事を「音声」で検索したり指示を出して、「音声」で聴く、というスタイルですね。

同上(電通デジタル資料より)

一方、車を運転している時、(運転と並行して)何をしているか?というと、出てくるトップが「音楽・ラジオを楽しんでいる」です。

(あんまり、この種のアンケートが転がっていなかったので、”主婦”向けの調査になりますが、それ以外の層でも大きく変わらないと推測されます。)

スマートスピーカーの機能と、運転中にやっている事、が見事に合致するんですね。
そして、目で見ずに音声で操作できるのも、運転との相性が良いのは言うまでもありません。

実際、トヨタもAlexaの導入を決めています。

トヨタとレクサス、アマゾンの音声認識サービス「アレクサ」導入…CES 2018で発表 | レスポンス(Response.jp)
トヨタ自動車の米国部門は1月9日、米国ラスベガスで開幕したCES2018において、トヨタ車とレクサス車にアマゾンの音声認識サービス「アレクサ」(Alexa)を導入すると発表した。

結論は、数年後、蓋をあけてみて、にはなりますが、スマートスピーカーの普及と性能の向上、各種サードパーティーからの多様なサービスの提供を期待してしまいます。


なお、ガートナーが公表しているハイプサイクル(2019年)において、「会話型ユーザー・インターフェース」は、「過度な期待」のピーク期に来ています。

とりあえず、目の前の商品展開自体は、高い期待値に対して、低い価値提供に留まるんだろうなぁ、とは思っています。

これからのジャンルですね。

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